米AI大手アンソロピック、IPO目論見書で「人類壊滅リスク」警告
米AI大手アンソロピック、IPO目論見書で人類壊滅リスク警告

米人工知能(AI)開発企業アンソロピックは、新規株式公開(IPO)に向けた目論見書の中で、同社の技術が「人類に対する壊滅的なリスク(存在を脅かすリスク)」をもたらす可能性があると投資家に警告している。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が29日、報じた。

制御範囲を超える可能性

目論見書の内容を知る関係者の話として同紙が伝えたところによると、安全対策を講じているにもかかわらず、高性能なAIモデルが想定された制御範囲を超えて動作する可能性が指摘されているという。

対話型AI「クロード」を手掛ける同社からの警告は、ハッキングや協調型サイバー攻撃など、監視をかいくぐる一連の暴走事案を受けて、業界関係者や政府高官の間でAI技術の危険性に対する懸念が高まる中で発せられた。

CEOのワシントン訪問

アンソロピックのダリオ・アモデイ最高経営責任者(CEO)は、29日に首都ワシントンでドナルド・トランプ米大統領や他の政府関係者と会談する予定のAI業界幹部の一人だと報じられている。ただし、ホワイトハウスからの公式な確認は得られていない。

財務情報と投資計画

設立からわずか6年の同社に関する財務情報もIPO目論見書で明らかになり、今後数年間でAIインフラと処理能力の強化に5180億ドル(約81.5兆円)という巨額の投資を行う計画が示された。

また、開発コストが売上高の46億ドル(約7200億円)を大幅に上回ったため、昨年の営業赤字は80億ドル(約1兆2600億円)を超えたとしている。

アンソロピックのIPOでは、評価額が約2兆ドル(約315兆円)に達すると報じられており、前例のない規模となる可能性がある。