カンボジアでの臓器移植を有償であっせんしたとして、一般社団法人「国際医療相談室」(東京)の男3人が臓器移植法違反容疑で逮捕された事件で、相談室を通じて海外移植を受けた患者が帰国後、相談室に紹介された国内の医療機関でいずれも通院を断られていたことが分かった。警視庁が、詳しい経緯を調べている。
事件の概要と逮捕容疑
3人は昨年11月~今年1月、海外での移植希望者を募り、都内の70歳代男性に1236万円を振り込ませた上、カンボジアの病院での生体腎移植手術をあっせんし、対価として利益供与を受けた疑いで7日に逮捕された。送検される菊池仁達容疑者(66)らは、9日午前に警視庁荒川署から東京地検に送られた。
患者の帰国後の実態
臓器移植後、患者は他人の臓器を拒絶する体内の反応を抑えるため、免疫抑制剤の定期的な投与が必要で、帰国後に通院する医療機関の確保が欠かせない。しかし、捜査関係者によると、昨年3月以降、相談室を通じてカンボジアで腎移植手術を受けた患者は少なくとも男女5人いた。いずれも手術を終えて帰国後、相談室に紹介された病院を訪れたが、初めから診察を拒否されたり、数日分の免疫抑制剤を渡され「もう来ないでほしい」と継続的な通院を断られたりし、別の病院を探すことになったという。
患者の健康被害と相談室の説明
この間、一時的に体調が悪化した人もいた。相談室のサイトでは、患者の帰国後の支援について、「私たちが責任を持って診療の場までお繋ぎします」などと説明していた。警視庁は9日、相談室の実質的運営者とされる菊池仁達容疑者ら男3人を同法違反(有償あっせん)容疑で東京地検に送検するとともに、法人としての国際医療相談室を同容疑で書類送検した。



