福岡県大川市が廃止を決定した産業・観光振興拠点「大川の駅」事業を検証してきた市行政改革推進委員会は17日、事業の過程が不明瞭だと指摘し、透明性と信頼性の高い行政の確立などを求める答申書を江藤義行市長に提出した。
事業検証の背景と内容
大川の駅を巡っては、2024年9月の市長選で事業の見直しを訴えた江藤氏が、事業推進を主張した当時の市長を破って初当選。江藤氏は2025年4月、行革推進委に事業の検証などを諮問していた。検証内容は、道の駅を同市大野島に設置するとした決定の経緯や道の駅の必要性など12項目に及んだ。
委員会の批判点
答申によると、候補地は2015年10月の臨時経営会議で決定された。しかし、会議の議事録が存在していなかったことから、行革推進委は「作成・保存されていなかったことは極めて遺憾。市民に説明責任を果たせない」と批判。また、道の駅の必要性についても「大野島に設置することが目的となっており、目的や背景事情などの議論は展開されていなかった」とした。
その上で、「事業の結論に至るまでの過程が不明瞭で情報提供も欠いた結果、市民の不安と不満が募り、最終的に事業が頓挫した」と結論付けた。
委員の見解と市長の受け止め
提出後に行革推進委の委員が記者会見し、事業について「市民の理解が得られず、成就できなかったという点では失敗だった」と述べた。答申を受け、江藤氏は「真摯に受け止め、意見を最大限に尊重すべきと認識している」とのコメントを出した。



