イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は1日、2023年10月7日朝のイスラム組織ハマスによる襲撃の際、安全保障当局の幹部らが自身を「意図的に起こさなかった」と非難した。前日には妻のサラ氏が、野党幹部が事前に襲撃を知っていたと主張していた。
首相の主張と背景
ネタニヤフ氏は年内に激戦が予想される選挙を控えているが、2023年10月の襲撃の際の安全保障上の対応をめぐり継続的に批判に晒されている。
首相は過去にも、安全保障当局幹部らがその日の朝に自身を起こすことをしなかったと主張しており、もし早期に介入できていれば襲撃は抑え込めたと強調していた。しかし、これが意図的なものだったと主張し始めたのはここ数日のことだ。
インスタグラムでの発言
ネタニヤフ首相はインスタグラムのライブ配信インタビューで、「なぜ彼らは私を起こさなかったのか。私がイスラエル首相として、直ちに軍全体に警戒態勢を敷き、(ガザ国境沿いの)すべての町を起こすよう命じただろうと分かっていたからだ。これが可能だったということは火を見るより明らかだ。これは国民から隠されてきた」と語った。
ネタニヤフ氏の主張は、8月31日に公開された別のポッドキャストのインタビューでの発言と一致している。その中で同氏は、軍高官や当時の保安局長官ロネン・バー氏が、ハマスとの事態がエスカレートする「誤算」を避けようとして自身を起こすのを拒んだと批判した。
妻サラ氏の発言と野党の反応
また「彼らはハマスが攻撃してくるとは信じていなかった」と付け加え、「彼らは私がどう行動するかを正確に知っていた」と述べた。
1日のネタニヤフ氏の発言は、その前夜に放送された別のテレビインタビューで、妻のサラ氏が野党幹部のヤイル・ゴラン氏について、ハマスの攻撃計画を事前に把握していたと主張したことを受けてのものだ。サラ氏は、政府に近いイスラエルの「チャンネル14」のインタビューで、その日の夜明けに「首相を含む他の人々が何も知らなかった一方で」、ゴラン氏は「すでに服を着て準備を整えていた」と主張した。
この発言に野党側は激怒し、中道左派「民主党」を率いる元軍副参謀総長のゴラン氏は訴訟も辞さない構えをみせている。
世論調査と犠牲者数
チャンネル13が8月に実施した世論調査によると、イスラエル人の40%、現政権の支持者63%が、ハマスによる越境攻撃が内部の裏切りによって引き起こされたと考えている。
公式なイスラエル側の数値に基づくAFPの集計によると、ハマスによるイスラエル襲撃では1221人が死亡した。また、251人を人質としてガザに連れ去り、そのうち44人はすでに死亡している。



