長崎の被爆者団体らは4日、核兵器をめぐり「タブーなく議論」などと主張する小泉進次郎防衛相の発言に対し、抗議声明を出した。「核兵器のタブー」を破らず、核兵器や軍備増強に頼らない日本の安全保障の構築を求めた。
発言の内容と抗議の背景
小泉氏は7月、訪問先のベルギーやインターネット番組で、核戦力を増強する欧州の動向に言及し、「日本もあらゆるタブーなく議論をしなければならない」などと語っていた。
これに対し、被爆者4団体や被爆2世の会のほか平和団体ら計32団体は4日、長崎市内で会見し、抗議の意思を示した。
声明の内容
声明では、戦前の日本が戦争に突き進んだ歴史に触れ、「政府が検討する安全保障関連3文書の改定や非核三原則の見直しがあってはいけない」と指摘。その上で、「戦争の反省から平和国家をめざした憲法9条を指針にして他国との緊張をやわらげ、核兵器と軍備増強によらずに日本の安全を確保する道をめざすことを求める」と主張した。
被爆者団体の代表の声
長崎原爆被災者協議会の田中重光会長は「核兵器と人間は共存できない。日本が核をシェアするとか、持ち込みを許すとかいうことは断固反対する」と述べた。県被爆者手帳友の会の朝長万佐男会長は「核をめぐる国際規範が崩れてきているなかでの発言に彼の知識のなさを感じる。発言にはクギを打っておかないといけない」と話した。



