2017年4月に長崎市の私立海星高校2年の男子生徒(当時16歳)が自殺したのは、学校がいじめに適切に対応しなかったためだとして、遺族が学校法人に約3200万円の損害賠償などを求めた訴訟の控訴審第1回口頭弁論が23日、福岡高裁(松田典浩裁判長)で開かれ、遺族の意見陳述が行われた。
1審判決の内容と控訴の経緯
1審の長崎地裁判決は、中学時代のいじめを認定した上で、学校が適切に対応する義務に違反していたとして、同法人に約330万円の支払いを命じた一方、高校時代のいじめや、義務違反と自殺の因果関係は認定しなかった。遺族側は判決を不服として控訴。学校側は当初、控訴しない意向を示していたが、今月、付帯控訴した。
控訴審での主張と母親の訴え
控訴審で遺族側は、高校進学後もいじめが継続しており、学校は自殺を招く可能性があると予見できたと主張。一方、学校側はいじめ行為は認められないと反論し、遺族側の訴えを退けるよう求めている。
意見陳述で男子生徒の母親は、1審の判決について「到底納得することができない」と述べ、「息子と同じようにいじめで苦しむ子どもを二度と生み出したくない」と訴えた。