警察官や検察官を装う「ニセ警察詐欺」により、山形県に住む60歳代の男性から現金約1800万円を詐取したとして、宮崎県警は7月10日、住居不定・無職の容疑者(38)を詐欺容疑で逮捕した。宮崎県警察本部の発表によると、容疑者は氏名不詳の共犯者らと共謀し、2025年4月中旬から5月下旬にかけて、警察官や検察官を名乗って被害者に虚偽の電話をかけ、「あなたの口座が犯罪に利用されている」などと告げた。その後、被害者の自宅前に現金約1800万円が入った紙袋を置かせ、共犯者がその紙袋を持ち去って騙し取った疑いが持たれている。
事件の概要と手口
宮崎県警によると、容疑者はグループの一員として役割を分担し、電話で警察官を装う「かけ子」役を務めた可能性がある。被害者は山形県在住の高齢男性で、犯行グループから「あなたの銀行口座が詐欺に使われている」「資産を調査する必要がある」などと説明され、現金を紙袋に入れて自宅前に置くよう指示された。犯行は約1カ月にわたり、複数回の電話で被害者を信じ込ませたとみられる。
宮崎県警は、逮捕された容疑者の認否を明らかにしていないが、詐欺グループの実態解明を進めている。また、氏名不詳の共犯者についても行方を追っている。
特殊詐欺の被害防止策
警察庁の統計によると、2025年には特殊詐欺の認知件数が約1万5000件に上り、被害総額は約350億円に達している。中でも「ニセ警察詐欺」は、官公庁をかたる手口として増加傾向にあり、高齢者が主な標的となっている。警察は「電話で『逮捕される』『口座を凍結する』などと言われたら、すぐに警察に相談してほしい」と呼びかけている。
今回の事件では、宮崎県警が逮捕に至ったが、被害者の男性は山形県在住と遠方であり、県境を越えた広域連携の重要性が改めて浮き彫りになった。



