7月の熊本地震で被災し、熊本―新水俣間で運休が続いていた九州新幹線が、52日ぶりに全線で運転を再開した。地震による業績への影響がまだ見通せない中、JR九州は10月以降に運行する新大阪方面との臨時列車などで観光客らを呼び込み、大きく落ち込んだ利用の回復を急ぐ。
全線再開で直通運転も再開
JR九州は18日、九州、山陽両新幹線で10月に運行する臨時列車の詳細を発表した。九州新幹線の全線復旧で新大阪―鹿児島中央間の直通運転も再開できるようになり、上下線で11月までに計約140本の「さくら」を走らせて秋の行楽シーズンの需要を取り込む。
利用者数は前年比4割減
JR九州によると、博多―熊本間の今年8月の新幹線利用者数は、1日平均で前年同月と比べ約4割減った。9月も速報値で約3割減少している。JR九州は地震による具体的な減収額をまだ明らかにしていないが、車両が脱線した2016年の熊本地震では新幹線で25億円程度の影響が生じており、今回も数十億円の減収となる可能性がある。
復旧費も負担に
さらにマイナス要因となるのが、被災した設備などの復旧費だ。JR九州の古宮洋二社長は同日、博多駅近くの新幹線高架下を活用してJR西日本グループと共同開発した商業施設の開業式典に出席し、「新幹線が東京から鹿児島中央までつながっていることが利用客には大きな魅力になる。九州に多く来てもらえるようにJR西日本と連携して取り組みたい」と述べた。



