桜や桃、梅などのバラ科の木を食い荒らし、枯死させる特定外来生物クビアカツヤカミキリが、奈良県内で「定着しつつある」ことが分かった。根絶は困難とされ、各地で地道な駆除作業が続いている。
家庭の庭でも確認、捕殺呼びかけ
奈良県御所市の自宅庭で6月末、桜の幹に数匹の成虫が止まっているのが見つかった。写真で見たことはあったが、実物は初めてで、持っていた剪定ばさみで捕殺したという。
市環境政策課に連絡すると担当者が訪れ、梅の根元にフンと木くずが混じった「フラス」、桜の幹に樹液が噴き出した跡を確認。まだ早期の段階で駆除できる見込みだ。幼虫が入った小穴に注入する殺虫剤や、幹に巻いて成虫の飛散や飛来を防ぐネットが無償で提供された。
「侵入期は過ぎ、定着しつつある」
昆虫生態学が専門の古山暁さん(45)(川上村森と水の源流館職員)は「県内では侵入期は過ぎ、定着しつつある。根絶は困難だが、拡大させないのが肝心」と話す。被害木の伐採で解消する段階ではなく、地域ぐるみで成虫やフラスの発見に努め、地道に駆除するしかないという。
成虫は昼過ぎから夕方に幹にいることが多く、現在も庭を見回り、殺虫剤をまいている。町内会では注意を促す文書を作って回覧した。産卵期は8月下旬までだが、フラスが出るのは10月下旬までという。クビアカとの戦いはまだまだ続きそうだ。



