作家・村上春樹の3年ぶり16作目となる長編小説『夏帆 The Tale of KAHO』が、2026年7月3日に単行本と電子版で同時発売された。本作は村上の長編作品として初めて、女性単独の主人公が活躍する物語となっている。
作品の背景と特徴
本作は、新潮社の月刊誌『新潮』で2024年6月号から2026年3月号まで4回に分けて連載された『夏帆』シリーズに加筆・改稿を施したもの。単行本は原稿用紙650枚、全1巻352ページで構成されている。
初回特典ステッカー
発売を記念し、全国の書店約3000店で購入者に初回特典ステッカーを配布。作中に登場する「ありくい」と「ジャガー」をモチーフにした各1枚が、縦90ミリ×横125ミリの台紙に収められている。ステッカーは台紙からくり抜いて切り離せる「ビク抜き」仕様で、シールとして使うほか、スマホケースに挟むなどの使い方も可能。数量限定でなくなり次第終了となる。
村上春樹の経歴
村上は1949年京都市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。1979年『風の歌を聴け』でデビューし、群像新人文学賞を受賞。主な長編に『羊をめぐる冒険』(野間文芸新人賞)、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(谷崎潤一郎賞)、『ノルウェイの森』、『ねじまき鳥クロニクル』(読売文学賞)、『1Q84』(毎日出版文化賞)、『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』、『騎士団長殺し』、『街とその不確かな壁』などがある。国際的にも高く評価され、フランツ・カフカ賞、エルサレム賞、アンデルセン文学賞、アストゥリアス王女賞文学部門などを受賞している。
村上春樹のコメント
村上は本作について「絵本作家の夏帆は、ごくふつうの若い女性です。けれど彼女の周辺では、実にさまざまな奇妙な出来事が起こり始めます。今回の小説で僕は、そんな彼女になって書きました」とコメントしている。
あらすじ
26歳の絵本作家・夏帆は、初対面の男から「正直いって、君みたいな醜い相手は初めてだよ」と告げられる。とびきり美しくも賢くもなく、ただ少しばかり好奇心の強い彼女は、怒りやショックよりも純粋に驚く。その後、彼女の周りでは様々な奇妙な出来事が起こり始める。章立ては以下の通り:第一章「夏帆とモーターサイクルの男」、第二章「武蔵境のありくい」、第三章「夏帆とシロアリの女王」、第四章「守護天使、象の卵とスカーレット・ヨハンソン」。



