福岡県議会金銭授受疑惑、新たに2人が「金渡した」と証言 元議長300万円、元副議長500万円
福岡県議会金銭授受疑惑、新たに2人が証言

福岡県議会の金銭授受疑惑に関連し、元議長の自民党県議が300万円、第2会派に所属した副議長経験者の元県議が500万円をそれぞれ就任前に自民党県議団幹部(自民幹部)に渡したと10日、新たに証言した。いずれも匿名で読売新聞の取材に応じた。一方、元副議長の江藤秀之県議も同日、副議長就任前に自民幹部に計約800万円を支払ったと文書で回答。金銭のやり取りを認めたのは4人となった。自民幹部は否定している。

1年交代の慣行と金銭授受

福岡県議会では、議長と副議長は6月議会での1年交代が通例となっている。議長職は自民党県議団所属の県議が務め、副議長職は第2会派が就くこともある。

元議長の県議によると、議長就任前の冬頃に、議会棟で300万円を自民幹部に渡した。県議は「(幹部から)要求されたり、指図されたりしたことはない」と説明。ゴルフ代などの名目ではなく、「県議団の議会運営のため」とし、「(慣行として)200万~300万円ほど払うものだと思っていた。議長になるためにカツアゲされたとか、そういう認識はない」とした。

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一連の問題を受け、「改めるべき慣行は改めて、県議会として出直さなければならない」と話した。

第2会派元副議長の証言

当時の第2会派から副議長になった元県議は、就任の前年に翌年の副議長就任を会派幹部から打診された。その後、この幹部の求めに応じ、主要会派の幹部ら約10人が参加するゴルフ会の費用を負担した。「100万円以上かかったと思う」と振り返る。

会派幹部からは「副議長になるなら500万円」などと言われ、貯蓄などから資金を準備。選出約1か月前に行われた自民幹部と所属会派幹部らの懇親会の際、茶封筒に入れた現金を自民幹部に手渡したという。

元県議は「おかしいという意識はあったが、長年の慣行と思い受け入れてしまった。ずっと心に引っかかっていた」と明かした。

江藤秀之県議の詳細な支払い

2020年6月に副議長に就任した江藤氏によると、20年1、2月頃、当時の自民党県議団幹事長・中尾正幸副議長に直接、500万円を現金で支払ったという。「副議長ポストにつながる認識のもと、長年の慣例に従った」と説明し、要求されたという認識はなかったとした。

このほか、自身と同じ時期に議長を務め、就任前の金銭の支払いを証言している吉松源昭県議とともに、20年4月に開かれた料亭での懇親会で、自民幹部5人の「車代」約250万円を用意した。20年6月の幹部とのゴルフ会では、当時の自民党県議団相談役・蔵内勇夫議長が立て替えたという400万円の補填を幹部から求められ、2人で折半したと説明。江藤氏は負担分を吉松氏に渡した。記憶以外の物証や証拠はないという。

江藤氏は「今思えば良くないことだったと深く反省している」とコメントした。江藤氏は現在も自民党県議団に所属している。

自民幹部と他会派の反応

一方、中尾氏は10日、読売新聞の取材に、議長経験者や江藤氏の主張について、「事実無根」と否定した。第2会派・民主県政県議団の原中誠志会長は「私が会長、幹事長の際は金銭授受はない。匿名では確認のしようがない」と話した。

疑惑を巡っては、吉松氏が7日、当時所属していた自民党県議団の幹部から議会運営の根回しのためと金銭を要求され、計約2000万円を支払ったと証言し、「人の弱みにつけ込むカツアゲだ」と自民幹部を批判していた。

自民、民主県政以外の会派の幹部だった元県議は10日、読売新聞の取材に、19~22年に自民幹部と他会派幹部らによるゴルフ会に参加したと明かし、「(宿泊代やゴルフ代を)払った覚えは一回もない。接待を受けたと思う」と証言した。

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