大野市で恐竜化石発見30年企画展、新種発見への期待も
大野市で恐竜化石発見30年企画展、新種発見への期待も

1996年に福井県大野市で国内最古級のティラノサウルス類の化石が発見されてから30年となるのを記念し、企画展「九頭竜の恐竜たち」が同市立和泉郷土資料館「くずりゅう化石ラボ ガ・オーノ」で開かれている。大野市には隣接する勝山市より約1000万年古い地層が広がっており、今後も新種の化石の発見が期待される。

発見から30年、大野市の恐竜化石研究

県内での恐竜化石発見第1号は1988年、勝山市で見つかった小型の肉食恐竜の「歯」の化石だった。県は翌年から、同市に広がる白亜紀前期の地層「手取層群北谷層」(約1億2000万年前)で発掘調査を本格化し、恐竜の新種6種類の歯や骨の化石などを発見。2000年には県立恐竜博物館がオープンした。

一方、大野市には、勝山市よりさらに古い白亜紀前期の地層「手取層群伊月層」(約1億2880万年前)がある。当初は愛好家による化石探しが中心だったが、伊月層ではティラノサウルス類のほか、小型獣脚類「パロニコドン」や、草食恐竜「イグアノドン類」の歯の化石が次々に見つかった。

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新種発見への期待と展示内容

大野市は2019年から県立恐竜博物館と共同調査を開始。2024年には同市初となる小型鳥盤類恐竜の「骨」の化石(長さ5.5センチ)も発見された。この化石は大腿骨で、全身の大きさは約1メートルと推定された。

県立恐竜博物館の築地祐太研究員(34)は「北谷層と伊月層では発見される動植物の化石が異なり、比較することで恐竜時代の変化がわかる」と話す。

記念企画展では、これらの恐竜化石のほか、カメ類や魚類など合わせて約50点が並ぶ。11月8日まで開催され、市教育委員会の酒井佑輔主任学芸員(37)は「勝山市より規模は小さいが、日本の恐竜研究の発展に貢献してきた成果を見てほしい。今後は大野市でも新種の恐竜化石を見つけたい」と話す。

化石発掘体験と特別展示

大野市では一般向けの化石発掘体験活動も行われており、指導員として関わる「大野地球科学研究会」の脇本正則さん(71)は「大野でも恐竜化石のイメージが広がり、多くの観光客に来てもらえるようになれば」と期待している。

「くずりゅう化石ラボ ガ・オーノ」では、特別展示「日本の竜脚類研究」も開催中だ。県立恐竜博物館の特別展「竜脚類~大地を揺るがした地上最大の生き物~」(読売新聞社など主催)に合わせた企画で、11月1日まで。

会場では、福井など計12県で発見された「竜脚類」と呼ばれる巨大草食恐竜の化石のうち、石川県白山市で見つかった歯の化石や、竜脚類が食べていた可能性がある植物の化石など10点を展示。酒井さんは「大野市でも竜脚類の化石が発見される可能性は高い」と話す。

開館時間は午前9時~午後4時(日曜・祝日は午後5時まで)。休館日は月曜(祝日の場合は翌日)と、祝日の翌日。入館料は大人400円、中学生以下無料。

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