自治体の防災メールを運用する情報サービス会社や、ふるさと納税返礼品の配送業者が不正アクセスを受けた問題で、県内でも個人情報漏えいの恐れやメール配信の一時停止など、影響が広がっている。県警は漏えいした個人情報を悪用した詐欺などに注意を呼び掛けている。
防災メール停止、6市町で影響
13日、大阪府の情報サービス会社「アルカディア」は、第三者による不正アクセスを受けたと発表した。被害に遭ったのは自治体の防災メールなどを配信するサービスで、登録している住民のメールアドレスなどが漏えいした可能性があるという。読売新聞のまとめでは、県内でも秋田市や大館市など6市町が同社のサービスを利用していた。
このうち横手、鹿角両市と小坂町では、不正アクセスに伴うサービスの緊急停止で、一時防災メールが利用できない状態となった。いずれも防災行政無線などの代替手段は確保されていたが、鹿角市総務課危機管理室の担当者は、「防災メールに約8500件が登録されている。最大件数を送れるのがメールだった」と影響を振り返る。
佐川急便の被害で返礼品情報も
また、物流大手「佐川急便」(京都府)の被害でも影響が広がる。同社では9月30日、荷物の輸送状況が確認できる「お荷物問い合わせサービス」で不正アクセスが確認された。
これに関連して秋田市は16日、ふるさと納税の返礼品配送で、6月下旬以降に同社が取り扱った寄付者の名前と住所、電話番号が漏えいした可能性があると発表した。市選ばれるまち戦略課によると、件数は同社が調査中で、個人情報が不正利用された事実は確認されていないという。仙北市や大仙市などでも、同様に寄付者の個人情報が漏えいした恐れがあるという。
県警が対策呼び掛け
自分の個人情報が漏えいした可能性がある場合、どうすればよいのか。県警サイバー犯罪対策課の越後久也次長は、「流出元の企業などをかたる偽メールなどが届く可能性がある」と指摘し、対策を呼び掛ける。
具体的には、文字や日本語に違和感があるメールや身に覚えのないメールに添付されているURLを安易に開かないようにするほか、パスワードを変更するといった対策が考えられるという。
また事業者に対しても、パソコンなどインターネットに接続する機器のソフトウェアの更新を怠らないなど、基本的なセキュリティー対策を徹底するよう呼び掛ける。越後次長は、「少しでも不審に感じたら、最寄りの警察署や警察相談専用電話(#9110)で相談してほしい」と話している。