「アジア最大級の犯罪グループ」のナンバー2と呼ばれた男(44)が警視庁に逮捕され、7月に退去強制になった。行き先は米国だった。
男はどのようにして退去強制となり、米国に向かうことになったのか。捜査関係者らへの取材からたどる。
カンボジア拠点の詐欺グループ幹部
退去強制の対象となったのは、カンボジアを拠点に国際的なオンライン投資詐欺などを行ったとして、米当局が2025年10月に制裁を科していた「プリンス・グループ」の幹部の男だ。中国出身で、国籍はキプロスだった。
男は23年に「短期滞在」で来日し、23年11月には高い技術や知識をもつ外国人らが対象の「高度専門職」として5年間の在留資格を取得した。その後も、複数回出入国を繰り返していた。
東京での生活が手がかりに
グループの創始者である会長は今年1月、カンボジア当局に拘束され、出身国の中国に送還されていた。男が中国に送還されればグループの実態解明は遠のくため、米国の連邦捜査局(FBI)などは男から事情を聴きたがっていたとされる。
男は25年10月に入国していた。まもなくして、日本の警察当局は男の入国を把握した。
26年5月には男が東京都内の富裕層向けの飲食店への出入りを確認していた。新大阪駅で姿を消した後も、東京での生活の痕跡を手がかりに追跡が続けられた。



