熊本県で最大震度7を観測した地震の後に起きた商業施設「イオンモール熊本」(嘉島町)の爆発事故で、勤務先の雑貨店に戻って犠牲になった大竹玖瑠美さん(22)(熊本市)の親族の男性(51)が、読売新聞の取材に応じた。店の運営会社「ハビタ」は売上金を金庫に保管するよう指示していたといい、男性は「真面目な玖瑠美は、断れずに戻ってしまったんだと思う」と悔やんだ。
避難後、指示され店に戻る
男性によると、玖瑠美さんは揺れが収まってから外へ避難した。LINEで「大丈夫?」と心配する母親に「大丈夫」と返信していた。その後、外で会った別の親族に「売り上げを金庫に入れないといけない」と説明。「危ないからやめた方がいい」と制止されたものの、「会社の上の人に言われた」と言い残して同僚と戻ったという。その数分後、施設から轟音が響いた。
駆けつけた母親らは無事を祈ったが、玖瑠美さんのスマートフォンの全地球測位システム(GPS)は、建物の中を示したまま動かなかった。7月29日午前2時前、玖瑠美さんらとみられる2遺体が店舗の近くで見つかったと連絡が入り、母親は泣き叫んだという。
明るく優しい「太陽みたいな子」
玖瑠美さんは3人きょうだいの長女で、地元の高校を卒業してハビタに就職した。年末年始やお盆に親族で集まると、いつも会話の中心にいた。親族の男性は明るく優しい「太陽みたいな子」だったと表現する。3年前に父親を病気で亡くした後は家計を支え、家族の精神的な柱にもなった。
3日の葬儀には親族や友人ら200人以上が参列した。男性は「会社が指示していたことを認め、少しほっとしている」としつつ、「イオンなどの関係者は、しっかり調査して原因などについて納得できる説明をしてほしい」と訴える。



