買う側の勧誘「規制必要」法務省検討会が報告書案、売買春自体の規制は慎重方針
買う側の勧誘「規制必要」法務省検討会が報告書案

法務省の有識者検討会は24日、売買春の規制の在り方を議論し、現行法で処罰規定がない買う側の勧誘行為について「何らかの規制を設けるべきだ」との意見で一致した。3月からの議論を基に法務省がまとめた報告書案に盛り込まれた。9月にも最終的な報告書をまとめ、同省が法整備に向けた議論を本格化させる。

現行法の課題と報告書案の内容

昭和31年制定の売春防止法は、売春を「対価を受け取り不特定の相手と性交すること」と定義。行為そのものを罪に問うのではなく、売る側からの勧誘や場所の提供、斡旋などの行為に処罰規定を設けるが、買う側を処罰する規定はない。

報告書案は「買う側の勧誘も社会の風紀を乱す点では売る側と異ならない」とし、「何らかの規制を設けるべき」と指摘。売る側と同様に、公衆の目に触れる方法での勧誘を処罰対象とする方向性を示した。

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買春目的の路上行為と法定刑の議論

その上で、買春目的での路上の物色・徘徊や、売る側の勧誘に応じる行為の処罰についても「検討すべき」と言及。ただ、「物色や徘徊の目的の立証は困難」などとする慎重派の意見も紹介した。

法定刑の引き上げについても盛り込んだ。現行法が売る側の勧誘などに科している罰金の上限(2万~30万円)を引き上げる必要があるとする一方、拘禁刑については、実際に科されている量刑が上限付近に集中していないとして、引き上げの必要はないとした。

売春の定義拡大には慎重論

検討会では、現行法における「売春」の定義についても議論。性交類似行為にも広げることについては、性行為への公権力の介入や、性風俗従事者への影響が懸念されることなどから慎重論が大勢を占めた。報告書案は、売買春そのものの処罰化についても「慎重な検討が必要」とした。

売春防止法の見直しをめぐっては、女性の支援者らが「買う側」の処罰を求める一方、性風俗に従事する人らの安全を守る団体からは、規制強化に反対する声もある。

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