県内の市町村などが運営する自治体病院の95%が赤字であることが、県のまとめで明らかになった。2025年度の赤字病院の割合と全体の経常損益はいずれも過去最悪で、人件費の高騰や物価高が病院経営を直撃している。
2025年度決算の概要
県は10日、県内の自治体病院(16事業21病院)の2025年度決算を公表した。医療サービスで得た医業収益は812億8600万円で、前年度から2%増加した。一方、ベースアップによる職員給与費の増加や材料費の高騰などにより、医業費用は1018億3700万円と前年度比3.3%増となり、コストが膨らんだ。
自治体病院全体の経常収支は3年連続の赤字で、経常損益は過去最悪の91億9200万円の赤字となった。赤字病院は21病院中20病院に上り、前年度の19病院から増加した。
新たに赤字となった病院
経常損失が生じた赤字病院は21病院中20病院で、むつリハビリテーション病院が黒字となったものの、板柳中央病院と公立七戸病院が新たに赤字に転じた。
板柳中央病院は2024年度の経常損益が黒字だったが、2025年度は約1億円の赤字に転落した。同病院は「新型コロナウイルスの院内感染を防ぐため、2回入院制限を行い、患者数が18%減少したことなどが原因と考えられる」としている。
公立七戸病院は経常損益が3200万円の赤字で、自治体からの分担金の減少を理由に挙げた上で「当院は整形外科手術なども多く行っており、手術で使う材料費の高騰の影響を強く受けている」と話した。
今後の見通し
調査をとりまとめた県市町村課は「患者数の減少や人件費の増加、物価高騰などの自治体病院を取り巻く厳しい状況を踏まえると、2026年度以降も病院の経営は予断を許さない状況だ」と分析している。



