和歌山県、がん検診受診率向上へ「クマグス博士」で啓発強化
和歌山県、がん検診受診率向上へ「クマグス博士」で啓発強化

和歌山県は、県内のがん検診受診率が全国平均を下回っている状況を受け、9月の「がん征圧月間」に合わせて啓発活動を強化している。民間企業の協力で鉄道駅や県道で情報を発信するほか、和歌山市出身の漫画家・マエオカテツヤさん(58)によるオリジナルの啓発キャラクター「クマグス博士」を通じ、早期受診の重要性を広く呼びかけている。

受診率は全国平均を下回る

厚生労働省の国民生活基礎調査によると、2022年の全国のがん検診受診率は肺がん49.7%、胃がん48.4%だった。一方、県内は肺がん46.5%、胃がん47.5%で、他の部位のがんも含めて全国平均を下回っている。都道府県別では、乳がん45位、子宮がん43位、大腸がん40位と、いずれも下位に位置する。

受診率の低迷を受け、県健康推進課は金融機関や保険会社に協力を依頼し、取引先や顧客への受診呼びかけを9月から開始。さらに「症状が出てない今こそがん検診」といった内容を県道の道路情報板に表示したり、JR西日本の協力を得て駅の発車標でも情報を発信している。

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「クマグス博士」が登場

マエオカさんは同課の依頼で、県出身の博物学者・南方熊楠(1867~1941年)をモチーフにした啓発キャラクター「クマグス博士」を作成。8月31日に宮崎知事や報道陣にお披露目した。キャラクター名はスローガンの「くまなく検診」と「熊楠」をかけたもので、「長生きせえよ!」と県民に受診を呼びかけるデザインだ。県が配布するチラシなどに登場させる。

2022年に乳がんで母を亡くしたというマエオカさんは「母は一番の応援団で、亡くすことの風穴はとても大きかった」と振り返り、「一人でも多く、早期にがんを見つけて長生きしてほしい」との思いを込めたと話す。

死亡率はワースト4位

宮崎知事はマエオカさんに感謝を伝えた上で、「治療法が発達し、早期に発見して治療すれば、がんは治る病気になった。『自分は大丈夫』と思わず、検診を受けてほしい」と述べた。

国の人口動態統計によると、がんによる75歳未満の年齢調整死亡率(都道府県比較用の調整値)は、全国平均が人口10万人あたり64.7人なのに対し、県内は72.8人。都道府県別でワースト4位となっている。

同課の担当者は「自覚症状のない早期の段階で治療を始められれば、多くのがんで5年後の生存率が9割を超える。定期的な検診の受診をお願いしたい」と訴えている。

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