米名門大学が証明、55~80歳の記憶力を改善させる週3回の日課
米名門大学が証明、55~80歳の記憶力を改善させる週3回の日課

米名門大学の研究により、55歳から80歳の高齢者の記憶力を改善するには、従来推奨されてきたストレッチや体操がむしろマイナス効果であることが明らかになった。代わりに、週3回の特定の日課が効果的だと証明された。

研究の概要と発見

この研究は、米国の名門大学であるピッツバーグ大学の研究チームが実施した。対象は55歳から80歳の男女で、記憶力に問題のない健康な高齢者を集め、さまざまな運動や活動を比較した。結果、ストレッチや軽い体操を行ったグループでは記憶力の改善が見られず、むしろ一部で低下傾向が確認された。

一方で、週3回、中強度の有酸素運動を40分間行ったグループでは、記憶力を司る海馬の体積が増加し、記憶テストのスコアが有意に向上した。研究を主導したカーク・エリクソン教授は「有酸素運動は脳の神経新生を促進し、加齢に伴う記憶力低下を防ぐ可能性がある」と述べている。

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具体的な日課とその効果

研究で推奨されているのは、ウォーキングやサイクリング、水泳などの中強度の有酸素運動を週3回、1回40分行うことだ。強度は「ややきつい」と感じる程度で、心拍数が最大心拍数の60~70%になるよう調整する。この習慣を6か月間続けた参加者は、記憶力テストで平均15%の向上が見られた。

さらに、運動後に新しいスキルを学ぶことで効果が高まることも示された。例えば、運動後に外国語の単語を覚えたり、楽器の練習をしたりすると、記憶の定着が促進される。

ストレッチや体操が逆効果な理由

ストレッチや軽い体操は、筋肉の柔軟性や血流を改善するが、記憶力向上には直接的な効果がない。研究では、これらの活動は脳への刺激が弱く、神経可塑性を促進するには不十分であると結論づけられた。むしろ、運動強度が低すぎると、認知機能の改善に必要な生理的変化が起こらない。

エリクソン教授は「高齢者にありがちな『軽い運動で十分』という考えは、記憶力向上には逆効果。適度な負荷をかけることが重要だ」と指摘する。

実践のポイントと注意点

高齢者が安全に実践するためには、事前に医師に相談し、健康状態を確認することが推奨される。特に心疾患や関節の問題がある場合は、運動強度を調整する必要がある。また、運動を習慣化するために、同じ時間帯に行う、仲間と一緒に行うなどの工夫が効果的だ。

研究チームは「週3回の有酸素運動は、薬に頼らず記憶力を改善する安全で効果的な方法」と結論づけており、今後の高齢者向け認知症予防プログラムへの応用が期待される。

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