保育料無償化の東京で保育園激戦再燃、2027年には10年前の保活逆戻りも
保育料無償化の東京で保育園激戦再燃、2027年逆戻りも

東京都が実施する保育料の完全無償化政策により、働く親が急増し、保育園の入園競争が再び激化している。専門家は、2027年には待機児童数が「保育園落ちた日本死ね」という社会問題が噴出した10年前の状況に逆戻りする可能性があると警鐘を鳴らす。

待機児童数の実態と統計の盲点

「保育園を考える親の会」アドバイザーの普光院亜紀氏は、現在の待機児童統計には問題があると指摘する。認可保育園を希望しながらも入園できない子どもの一部が、統計上「待機児童」としてカウントされていないケースがあるという。特に、求職活動中の親は「急いでいない」とみなされがちだが、実際には家計が逼迫し、赤ちゃんを抱えながら求職活動ができない家庭も少なくない。

さらに、年度途中の待機児童を調べる10月調査は、自治体の事務負担を理由に2020年度で廃止された。普光院氏は「子どもは毎月生まれているのに、年度途中の状況がわからなくなったのは残念だ」と述べる。

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無償化がもたらした需要急増と自治体の対応

東京都の保育料完全無償化は、家計の負担を軽減し、子育て世帯の生活を守る上で大きな効果を上げた。しかし、その反面、保育園を希望する家庭が急増し、供給が追いつかない状況を生んでいる。一部の都内自治体では、待機児童数が減少したとして、公立の0歳児クラスを廃止する計画があるが、普光院氏は「ニーズの変動や年度途中の入園希望にも応えられるよう、ゆとりを持たせた保育の受け皿を保障すべきだ」と強調する。

同氏は、定員をギリギリに削るのではなく、こども誰でも通園制度との組み合わせなど、柔軟な対応を提言している。

東京の財政格差と子育て支援の課題

東京都の豊かな財政が無償化を支えているが、その一方で、東京都と他の地域との経済格差が拡大している。普光院氏は「経済活動が東京に集中し、突出した税収を得ているのは構造的な問題だ。他の先進国では、首都が一人勝ちにならない税収の仕組みがある」と指摘する。同氏は「どの地域に住んでいても、子育てがしっかり支えられる国であってほしい」と願いを述べた。

東京都は独自の財源で保育士の処遇改善や配置基準の改善など、さらなる対策を講じる余地があるが、全国的な子育て支援の充実が求められる。

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