いびきや深酒、無理なマラソン――これらは40代から心臓を弱らせるNG習慣として知られている。放置すれば不整脈を引き起こし、心不全に至るリスクが高まる。しかし、最新のカテーテル手術により、不整脈を根本治療できる時代が到来している。
4356件の手術実績が示す最新治療の実態
東京ハートリズムクリニック(世田谷本院・羽田院)では、2016年の開院から2025年末までに4356件もの手術実績を誇る。同院の井上医師(院長)は新宿院では手術を行わず、世田谷本院と羽田院で実施している。この手術は痛みがなく、患者の身体的負担が極めて低い。手術翌日から歩けるケースが大半で、入院期間も4泊5日程度だ。
さらに、高額療養費制度を利用すれば、これほど高度な最先端医療が実質10万円程度で受けられる点も注目すべきだ。「心不全になってから何十年も入退院を繰り返して苦労することを考えれば、不整脈の段階で根本治療してしまう意味はとてつもなく大きいと思います」と同クリニックの関係者は語る。
いびきが心臓を壊す?「ただのいびき」放置は危険
しかし、こうした手術で不整脈を抑え込んでも、その背景にある「生活習慣」を見直さなければ、再び心臓を弱らせてしまう。その代表格が「睡眠時無呼吸症候群」だ。同クリニックでは、「睡眠時無呼吸症候群は、高血圧や不整脈を誘発する恐れが非常に高い。そのため、当クリニックでは、カテーテル手術で入院している患者さんの大半に検査を受けていただくほど、注意を促しています」と説明する。
睡眠中に何度も呼吸が止まると、体は慢性的な酸素不足に陥る。その危機的状況を回避しようと交感神経が優位になって血圧が急上昇し、心臓は強い負荷を受ける。いびきは単なる習慣ではなく、心臓の健康を脅かすサインかもしれない。
深酒や無理な運動も心臓に負担
深酒もまた、不整脈の引き金となる。アルコールは心筋に直接作用し、心房細動などの不整脈を誘発する。特に40代以降は代謝が落ち、アルコールの影響を受けやすくなる。また、無理なマラソンなどの過度な運動も、心臓に過剰な負荷をかけ、心筋炎や不整脈を引き起こすリスクがある。
人間の体を車に例えると、心臓はエンジンに相当する。適切なメンテナンスを怠れば、エンジンは故障する。生活習慣の見直しと早期治療が、長期的な心臓の健康を守る鍵となる。



