佐藤二朗が公表した強迫性障害の実態と対処法 専門医が解説
佐藤二朗公表の強迫性障害 専門医が解説

俳優の佐藤二朗さんが自身の強迫性障害を公表したことで、この疾患への関心が高まっている。強迫性障害は、人口の約1〜2%が罹患する比較的一般的な精神疾患であり、不潔感や危険への不安などの強迫観念を打ち消すために、手洗いや戸締まり確認などの強迫行為を繰り返すことで日常生活に支障をきたす状態を指す。

強迫性障害とは何か:几帳面との違い

清水という専門医は、「きれい好きや几帳面といった性格で、手をよく洗ったり、出かけるときに戸締まりやガス栓などをこまめに確認したりする人はいます。しかし、強迫性障害はその程度がひどく過剰で、費やす時間も長く、苦しく、日常生活に支障が出るような状態をいいます」と説明する。

強迫性障害の患者は、何かしないと汚れが広がるという考えから不安になり、何度も消毒用アルコールで拭いたり、延々と手を洗い続ける。あるいは、泥棒に入られるのではないかという考えが頭から離れず、何度も戸締まりを確認する。こうした強迫行為で一時的に落ち着くものの、時間が経つと再び不安が押し寄せ、行為を繰り返す悪循環に陥る。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

脳内の円グラフ:強迫観念が占める割合

清水さんは、強迫性障害の状態を「脳内の円グラフ」に例えて説明する。「自分で入力すると、脳の中にどんなことをどんな割合で考えているかを円グラフで表示してくれるネットサービスがありますよね。強迫性障害の人の場合、まさに脳内が強迫観念と強迫行為でいっぱいになっている状態なのです」

代表的な強迫観念と強迫行為には以下のようなものがある。強迫観念としては、汚染への恐怖(細菌や汚れ)、危険への過剰な心配(鍵のかけ忘れ、火の元)、秩序や対称性へのこだわり、不適切な思考への恐怖など。これに対応する強迫行為として、過剰な手洗いや掃除、繰り返しの確認作業、物を整列させる行為、心の中で呪文を唱えるなどの儀式的行動が見られる。

発症年齢とトリガー:若年層に多いが成人でも

強迫性障害は、小学生から20代前半の若年層に多いとされるが、佐藤二朗さんのように成人になっても改善されず、何かのきっかけで症状が表れるケースもある。妊娠や出産後の女性が赤ちゃんへの責任感に過敏になりすぎて発症したり、多感な思春期の子どもが受験ストレスにさらされて発症したりすることもある。

佐藤二朗さんはSNSで「沢山の励まし、ありがとう」と感謝をつづり、公表後の反響に応えた。この公表により、強迫性障害への理解が広がり、同じ症状に悩む人々が適切な治療や支援を求めるきっかけとなることが期待される。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ