要介護となる原因の多くを占める転倒による骨折や関節疾患を予防するための検査「運動器ドック」を、スポーツ整形に強い「しまだ病院」(大阪府羽曳野市)が始めた。健康寿命を引き延ばす効果があるとして全国的に注目され始めている検診で、旅行と健康を組み合わせた「ヘルスツーリズム」の一環として、国内外からの誘客にも生かしていくという。
要介護原因の約4分の1を運動器疾患が占める
厚生労働省の調査によると、要介護となる原因のトップは認知症(16・6%)だが、3位の骨折転倒(13・9%)と5位の関節疾患(10・25%)を合わせると、全体の4分の1近くを占めており、骨や関節、筋肉などの「運動器」のけがや病気を予防することが重要となっている。
運動器ドックは、人間ドックや脳ドックなどと同様に、自覚症状がない段階で病巣を発見し、早期治療につなげる予防的な検査。健康と要介護の間にある、心身のバランスが崩れた状態の「フレイル」対策にもなるという。全国では、慶応大病院などで行われている。
検査内容と運動指導の特徴
しまだ病院では、今年6月に運動器ドックの受け付けを始めた。身長や体重、体脂肪率や骨密度などの検査のほか、片足で立ち上がる力のテスト、脊椎のレントゲン検査などを行い、総合的に運動に関わる機能をチェック。医師による評価や、結果を踏まえたトレーナーによる個別の運動指導、食生活への助言を受けることができ、関節の病気やけがをしない体作りにつなげるという。
しまだ病院は、有名アスリートの手当てを担当するなど、スポーツ整形の分野に力を入れている。ドックでの運動指導では、いすを使ったスクワットなど、年齢や体の状態に応じた内容を助言するのが特徴だ。
9月の第1週までに15人が受診した。同病院で担当する森本圭太さん(44)は「運動器の機能の低下は寝たきりや介護につながりかねないので、人間ドックや脳ドックと同じくらい大切にしてほしい」と話す。
ヘルスツーリズムとして国内外にPR
こうした取り組みが、地域の観光資源になり得るとして、予約は羽曳野市の外郭団体「大阪はびきの観光局」がオンラインで受け付ける。ヘルスツーリズムの推進に向け、同局で医療通訳ガイドを用意してインバウンド(訪日外国人客)向けに営業も行う予定だという。費用はプランによって税込み1万9800円~3万8500円。問い合わせは同観光局(072・959・2261)へ。



