近年、SNS上で「痩せる薬」として誤った情報が拡散している糖尿病治療薬「マンジャロ」について、厚生労働省が公式X(旧Twitter)アカウントで注意喚起を行い、大きな反響を呼んでいる。
厚労省「マンジャロは糖尿病のお薬です」
厚生労働省は2026年6月16日、@MHLWitterを通じて「マンジャロは糖尿病のお薬です」と明記。糖尿病治療を目的に承認された医薬品であり、ダイエットなど本来の目的以外で使用した場合、思わぬ健康被害が生じるおそれがあると警告した。投稿では「医療者から薬のリスクについて十分な説明を受け、薬について正しく理解することが重要」と強調している。
SNSで広がる誤情報と実態
マンジャロは、血糖コントロールを目的としたGLP-1受容体作動薬の一種で、日本では2型糖尿病治療薬として承認されている。しかし近年、SNSや一部の美容医療クリニックで「ダイエット効果が期待できる」として紹介されるケースが増加。本来必要のない人が使用することで、吐き気、嘔吐、下痢などの消化器症状や、低血糖、急性膵炎などの重篤な副作用リスクが懸念されている。
厚労省の投稿には、「マンジャロって糖尿病の薬だったの知らなかった」という声が多数寄せられ、多くのユーザーが薬の正しい理解を深めるきっかけとなった。専門家からも「医師の処方なく使用することは極めて危険」との指摘が出ている。
注意喚起の背景と今後の課題
厚労省はこれまでも、医薬品の適正使用について啓発活動を行ってきたが、SNSでの情報拡散の速さに対応するため、今回のような直接的な注意喚起に踏み切ったとみられる。糖尿病治療薬の誤用は世界的にも問題となっており、米国ではオゼンピックなど類似薬のダイエット目的使用が社会問題化している。
厚労省は「医薬品は正しい使い方を守ることが重要」と改めて呼びかけ、医療機関での適切な処方と服薬指導の徹底を求めている。国民一人ひとりが薬のリスクを正しく理解し、自己判断での使用を避けることが求められる。



