米国で初めて、鳥インフルエンザ(H5N1)による重症例が確認された。米疾病対策センター(CDC)は12月18日、ルイジアナ州の高齢男性がH5N1に感染し、重篤な症状で入院していると発表した。患者は基礎疾患があり、発症前に裏庭で飼育していた鳥との接触があったとみられる。
米国でのH5N1感染拡大
今年に入り、米国ではH5N1の感染者が61人確認されている。大半は軽症で、今回が初めての重症例となる。CDCは「一般市民へのリスクは低い」としながらも、鳥との接触には注意を促している。
これまでに報告された感染例の多くは、乳牛や家禽との接触によるもの。今年3月以降、牛の間でH5N1の感染が広がり、それに伴い人間への感染も確認されるようになった。
専門家の見解
感染症専門医のウィリアム・シャフナー氏(ヴァンダービルト大学)は「重症例が出たことで、ウイルスが重篤な病気を引き起こす可能性があることが確認された。しかし、現時点でパンデミックの兆候はない」と述べている。
CDCは、鳥インフルエンザの重症例が確認されたことを受け、監視体制を強化している。また、インフルエンザ治療薬の備蓄も進めている。
今後の対策
CDCは、鳥との接触を避けること、特に病気の鳥や死んだ鳥には触れないよう呼びかけている。また、鳥インフルエンザの症状(発熱、咳、喉の痛みなど)が出た場合は、速やかに医療機関を受診するよう勧めている。
今回の重症例は、H5N1が依然として公衆衛生上の脅威であることを示している。CDCは引き続き状況を監視し、必要に応じて追加の対策を講じるとしている。



