焼き長ネギ健康法:血圧改善や血糖値コントロールに効果、医師が推奨
焼き長ネギ健康法:血圧改善や血糖値コントロールに効果

「風邪をひいたらネギを食べるといい」という昔ながらの言い伝えは、科学的にも裏付けられつつある。長ネギは薬味や鍋の食材として親しまれてきたが、調理法を工夫することで健康効果が大幅に高まることが、医学博士の平柳要氏(食品医学研究所代表兼所長)によって指摘されている。

平柳氏は著書『病気にならない焼きネギ健康法』(サンマーク出版)などで「焼き長ネギ健康法」を提唱。長ネギを加熱することで、におい成分の「イソアリシン」が健康成分の「スルフィド類」に変換されやすくなり、血圧降下、血栓予防、脂肪蓄積抑制など多様な効果を発揮すると説明する。

血圧降下作用はラット実験で実証

長ネギの血圧降下作用は、大阪市立大学のラット実験によって確認されている。長ネギに含まれる成分が、血圧を上昇させる酵素「アンジオテンシンII」の働きを阻害し、血管を拡張することで血圧を下げるメカニズムだ。この作用は高血圧治療薬と同様の効果をもたらすという。

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イソアリシンは生の長ネギに最初から含まれているわけではない。元々は無臭の「イソアリイン」という成分が存在し、叩いたり切ったりすることで細胞が破壊され、イソアリシンに変化する。そのため、焼きネギにする際はみじん切りではなく、軽く叩いてから斜め切りにするのが推奨される。イソアリシンは切断後長時間経つと揮発して消滅するため、市販のカット済み製品は避けたほうがよい。

また、長ネギの白い部分の芯や青い部分には、寒さが厳しくなると「フルクタン」という透明なゼリー状の水溶性食物繊維が豊富に含まれる。フランス国立農学研究所のラット実験では、フルクタンにも血圧降下効果があることが判明しており、捨てずに活用すべきと平柳氏は述べる。

焼き長ネギの作り方と保存方法

焼き長ネギは、長ネギを軽く叩いて斜め切りにし、フライパンやグリルで焼くだけで簡単に作れる。保存容器や保存袋に入れて冷蔵庫で3日間保存可能で、冷凍保存もできる。毎日約15cm(約11g)を目安に、食事の最初に食べるのが効果的だ。空腹時に摂取することで健康成分の吸収が高まる。

平柳氏によると、複数の被験者に焼き長ネギを1か月間継続摂取してもらったところ、血管年齢と血圧降下の面で顕著な改善が認められた。特に、血管年齢が66歳だった39歳の女性が、焼きネギを食べ続けた結果、実年齢まで血管年齢が低下した実例もあるという。

主な健康効果7つ

  • 降圧効果:イソアリシンとフルクタンが血圧上昇を防ぐ。
  • 血液サラサラ作用:血栓の形成を抑制。
  • 減量効果:脂肪蓄積と空腹感を抑える。
  • 感染症予防:ウイルスや細菌の力を弱める。
  • 血糖値コントロール:インスリン作用を改善。
  • 免疫力調整:風邪・インフルエンザなどの感染症を予防。
  • 中性脂肪・LDL改善:中性脂肪と悪玉コレステロールを抑制。

継続のコツとアレンジ

毎回焼くのが面倒な場合は、1本丸ごと焼きネギにした状態で保存し、食べる前に電子レンジで30秒程度温めるとよい。また、同じ食べ方に飽きないよう、料理にちょい足ししたり、明太子ソースや味噌などで味にバリエーションをつける工夫が有効だ。さらに、事前にオリーブオイルに浸しておくと、抗血栓作用や抗ウイルス効果の高い「アホエン」という健康成分も摂取できる。

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平柳要氏は、東京大学大学院医学研究科修了後、ハーバード大学客員研究員、マサチューセッツ工科大学客員研究員、日本大学医学部准教授などを歴任。20年以上ショウガ研究を続ける第一人者でもある。著書に『医学博士が考案した長生きふりかけ』『病気にならない!しょうが緑茶健康法』(共にサンマーク出版)など多数。