鹿児島市喜入地区などから指宿特別支援学校(鹿児島県指宿市)に通う子どもたちの放課後の居場所として、4月に「ひだまりの家」(鹿児島市喜入生見町)が開所した。同地区で放課後等デイサービス事業所が不足していることを受け、自身も障害のある子どもを育てる森上涼子さん(52)が仲間を集めて設立した。
開所のきっかけは事業所の閉所
森上さんによると、昨年10月、指宿市の放課後等デイサービス事業所が閉所することを知った。鹿児島市には事業所が300か所以上あるが、喜入には1か所しかなかった。「4月から子どもを預ける場所がなくなる」という保護者の声も聞き、自治体や社会福祉法人などに相談したが受け皿は見つからず、「それなら自分で場所を作ろう」と思い立った。11月に実行委員会を設立し、その後空き家を購入・改築した。
自身の子育て経験が原動力
森上さんは、三男(21)と指宿特別支援学校に通う長女(17)という障害のある2人の子どもを育てる上で悩んだ経験がある。「どうしてうちの子は」と障害を受け入れることに悩んだこともあったが、療育施設の先生らの支えが助けになった。「今度は自分が誰かの力になれたらと思った」と話す。
活動内容と名前に込めた思い
活動は、本格的な療育が受けられる放課後等デイサービスではないが、放課後や夏休みなどの長期休暇に、障害のある子どもたちを看護師や介護福祉士らと協力して預かる。本業で福祉タクシー業を営んでおり、指宿特別支援学校のスクールバスの停車場からの送迎も行っている。活動日は毎週、SNSなどで保護者から希望を募って決めている。
「ひだまりの家」という名前には、「子どもたちや子育てに悩む保護者にとって、陽だまりのような場所になればいいと思った」という思いが込められている。「ちょっとほっとできる場所。困った時に『ここに行けば』と思ってもらえる場所にしたい」と語る。



