ドイツ北東部メクレンブルク・フォアポンメルン州で20日に行われた州議会選挙で、極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が勝利した。独公共放送ARDとZDFの出口調査によると、AfDは得票率約37%を獲得し、中道左派の社会民主党(SPD)の35%をわずかに上回った。
CDUは阻止条項を下回る過去最悪の結果
フリードリヒ・メルツ首相率いる中道右派の「キリスト教民主同盟(CDU)」の得票率は4.9%と、阻止条項である最低得票率の5%に達しなかったとみられ、州議会の議席を失う見通しとなった。これは党史上過去最悪の結果であり、メルツ氏自身も「取り繕うことはできない。これは大惨事だ」と認めている。
ベルリン州議会選では左派党が第1党に
一方、首都ベルリン州の議会選では、左派党が得票率約25%で第1党となり、約19%にとどまった与党CDUを抑えた。2週間前の東部ザクセン・アンハルト州議会選でも、CDUはAfDに惨敗を喫していた。
メルツ首相は「方針を維持」と表明
メルツ氏は20日の選挙で敗北を喫したものの、政権運営の「方針を維持する」と表明した。厳しい結果を予想して緊急会議を招集していたメルツ氏は、党内からの退陣論を払拭するように即座にカメラの前に立ち、方針維持をアピールした。
「今必要なのは、毅然とした態度、確固たる姿勢、そして忍耐力だ」「私はCDU党首として、そして何よりもわが国の首相としてこれを示すつもりだ」と述べ、「改革が必要だ」と語り、「わが国を前進させたいからこそ、私はこの責任を引き受ける」と述べた。
さらに「わが国の機関に対する信頼が薄れつつある」と認め、それが「左右双方の過激政党によって積極的に損なわれている」と付け加えた。
INGのエコノミスト、カルステン・ブジェスキ氏は20日の選挙について「一方の州で右派ポピュリスト政党が勝利し、もう一方の州で左派ポピュリスト政党が勝利するという、政治的分断の加速を改めて印象づけるものとなった」と指摘。「長年の経済停滞が分断を生んだ。そして今やその分断が、停滞からの脱出をいっそう困難にしている」と述べた。



