国連が推奨する「イコールアース図法」の共同提唱者で米国の地図製作者トム・パターソン氏は10日、産経新聞の独占インタビューに応じ、自身が公表した世界地図の日本語版で北方領土を日本領と同じ色に変える方針を明言した。他言語版でもロシア領以外の色を検討しているという。
日本語版での表記修正方針
パターソン氏が公表したイコールアース図法の世界地図では、北方領土がロシア領と同じ色で描かれていた。日本語版では日本領と同じ色に変更し、島名もロシア語名のカタカナ表記から「択捉(えとろふ)島」「国後(くなしり)島」といった日本語名に直す検討を進めている。
クリミア半島の扱いと各言語版の対応
地図ではロシアが占領するウクライナ南部のクリミア半島を、露領ともウクライナ領とも異なる薄い灰色で描いている。ウクライナ語版を公開する場合にはウクライナ領の色を使うことも選択肢に入っているとした。
一方、クリミア半島を露領と同じ色で表記するロシア語版は、ロシア国内の使用者がロシア政権とトラブルになるのを避けるため、変更しない見通しだ。パターソン氏は「政治的に中立でありたいと考えているが、画一的なルールですべての状況に対応することは難しい」と説明した。
最も一般的な英語版については実効支配を重視する原則は変えないものの、争いのある地域はどの国の色とも違う薄い灰色を活用するなど柔軟に対応するという。
日本政府の対応
木原稔官房長官は10日の記者会見で、地図を掲載するサイトの運営者に「在外公館を通じて表記を修正するよう申し入れを行った」と明らかにした。「わが国の立場が損なわれないよう対応していく」とも語った。



