中道分裂へ「選挙互助会」の正体 産経新聞社説
中道分裂へ「選挙互助会」の正体 産経新聞社説

衆院議員でつくる中道改革連合と、参院議員でつくる立憲民主党、公明党による3党合流が破談したのを受け、今度は中道が分裂することになった。中道は、立民出身者と公明出身者が別の政党で活動するために「分党」し、衆院では統一会派を組むという。

結党から7カ月半で分裂、理念なき「選挙互助会」

結党からわずか7カ月半で分裂することになった中道には、あきれざるを得ない。理念や政策を置き去りにした「選挙互助会」だったということだ。

中道は今年1月、解散総選挙の報道を受け立民と公明の衆院議員がそれぞれの党を離れて急遽結成されたが、衆院選で大敗した。その後、3党合流協議や中道の分裂までの過程で、政策本位の真剣な話し合いがあったようには見えない。中道幹部も他の2党の幹部も政策面でどのような問題があったのかほとんど説明していない。驚くべきことである。

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共産党の指摘「政策論議抜きの考え方に根本的誤り」

共産党の小池晃書記局長が会見で「政策論議抜きに大きな塊さえ作れば政治を変えることができるという考え方に根本的な誤りがあった」と語ったが、もっともな指摘だ。

中道は2月の衆院選比例代表で約1000万票を得た。安易に分裂するのは支持者を裏切るもので無責任極まりない。3党をまとめられなかった中道執行部は力量が乏しかった。政策そっちのけで中道結党に走り、共同代表になった野田佳彦、斉藤鉄夫両氏の罪は極めて重く、猛省が必要だ。

公明の責任と今後の課題

中道の公明系、参院の公明の責任も見逃せない。公明の竹谷とし子代表は中道への合流について「公明色が強い中道になる。デメリットを考え、合流を控えるべきだと判断した」と否定した。理念や政策本位の結集はどこへ行ったのか。

3党の議員や関係者に言いたい。真摯な反省がないまま、来年の統一地方選をにらみ離合集散しても、国民の理解を得るのは難しいのではないか。

中道の小川淳也代表は「中道勢力の拡大と政権交代に向け、中道に集った仲間が再起動するための新たな形態を見いだしたい」と述べた。分裂しておいて統一会派を組むのは分かりにくいだけだ。中道は政権担当能力のある野党になれなかった。日本の議会制民主主義をかき回しただけで終わるのか。

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