英政府は国民に対し、飲料水や食料を3日分備蓄するよう呼びかけている。近年相次ぐ自然災害やサイバー攻撃への懸念などを踏まえたもので、緊急時への備えを促して対応力を高める狙いだ。
「備えよう」特設サイトでチェックリスト公開
政府は「備えよう(Be Ready)」と題した特設サイト上に、緊急時に備えるためのチェックリストを公開した。1日3リットル分の飲料水や3日分の保存食のほか、毛布、現金、懐中電灯、手回し式FMラジオなどを常備するよう勧めている。
背景に自然災害やPHP脆弱性
英紙ガーディアンによると、英国では1月に暴風雨で数万世帯が停電した。今月には世界中で広く使われているプログラミング言語「PHP」に深刻な脆弱性が見つかり、政府公式ウェブサイトの一部が予防措置として停止した。今回の呼びかけは、こうした事態のほか、インフラへの攻撃などといった脅威が背景にあるという。
政府は22日、「3日間の混乱に備える」との呼びかけはフランスやアイルランド、オランダなどでも実施されており、欧州諸国と足並みをそろえるものだと説明した。
安全保障担当閣外相の談話
ダン・ジャービス安全保障担当閣外相は同日に発表した談話で「簡単な対策を講じることで、緊急時に本当に支援を必要とする人たちを優先的に支援できる。国家としての対応力を高めるのに必要なキャンペーンだ」と述べた。
ガーディアンによると、英国では冷戦下の1980年にも核戦争を想定して自宅に防空壕をつくる方法などを国民に周知した例がある。ただ、「恐怖をあおっている」との批判を政権が嫌うため、こうした国民向けキャンペーンの実施は近年珍しいという。