任期満了に伴う沖縄県知事選(27日告示、9月13日投開票)を巡り、出馬の意向を表明していた元衆院議員の下地幹郎氏(65)が25日夕、出馬見送りを表明した。これを受け、自民党などが推す保守系新人の陣営関係者からは「追い風だ」との声が上がる一方、「(自民党との)取引で降りたとの印象を持たれないか心配だ」との懸念も聞かれた。
事実上の一騎打ちに
知事選は、3選を目指す現職の玉城デニー氏(66)と、保守系の新人で元那覇市副市長の古謝玄太氏(42)=自民、維新、国民、参政、保守推薦=の事実上の一騎打ちとみられている。
民主党政権で郵政民営化担当相を務めた下地氏は、令和6年10月の衆院選で沖縄1区から出馬して落選。政界引退を表明していたが、今年7月、知事選に無所属で立候補する意向を表明していた。下地氏は「右も左も時代は終わった。これからは新しい、前に進む政治をやっていかなければならない」と訴え、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設について「民軍共用」の国際空港化を提案。沖縄本島南部の糸満市から北部の本部町を結ぶ鉄軌道を10年以内に完成させる考えも示していた。
公開討論会での現職批判
今月23日の公開討論会(選挙ドットコム主催)では、同県名護市辺野古沖で3月、船2隻が転覆し同志社国際高(京都府)の女子生徒(17)らが死亡した事故を巡り、「亡くなった高校生は平和学習の名の下にあの船に乗った。平和教育のあり方が問題であり、運航管理が先に来ること自体が知事としての責任を放棄している。県が進める平和教育が事件を起こしたという反省を全く持ってない」と玉城氏を批判する場面もあった。
下地氏によると、①子供の貧困対策予算300億円②5年後を目途に沖縄本島縦断鉄軌道の着工③2030年サミットの誘致④普天間飛行場開放日の設定-の4項目で自民党と合意し、政策協定を結んだとしている。
「下地票の無党派層、知事へ流れる可能性」
告示を2日後に控え、急転直下の出馬見送りとなった。古謝氏の陣営関係者は「ずっと古謝(氏)を批判してきたのに、その揚げ句これとは…」と驚きを隠せない様子だ。下地氏は保守層に一定の支持があるとされる。沖縄の自民関係者は「今回の不出馬は多少、古謝(氏)に有利に働くが、下地(氏)票のうち無党派層はデニー(知事)に流れる可能性がある」とみている。下地氏は26日、記者会見を開く方針だ。



