トランプ氏のメローニ氏やゆ発言にイタリア激怒、外相訪米中止
トランプ氏やゆ発言にイタリア激怒、外相訪米中止

ドナルド・トランプ米大統領がイタリアの民放「La7」とのインタビューで、ジョルジャ・メローニ首相をやゆしたとされる発言に対し、イタリア政府は19日、強く反発し、アントニオ・タヤーニ外相の米国訪問を急遽中止する事態となった。

トランプ氏の発言内容

La7が公開した電話インタビューの文字起こしによると、トランプ氏はフランス・エビアンで開催されたG7サミットにおいて、メローニ氏から「一緒に写真を撮ってくださいと懇願された」と主張。さらに「哀れみから応じてやった」と語り、「私に話しかけられたことを喜んでいるだろう。話しかける必要はないのに、話しかけてやったのだから」と述べたという。

メローニ首相の反論

メローニ氏はX(旧ツイッター)に投稿した動画で、トランプ氏の発言を「でっち上げだ」「率直に言って驚いている」と批判。「私もイタリアも懇願などしない」と強調し、「なぜ米大統領が同盟国に対してこのような振る舞いをするのか理解し難い」と述べた。さらに皮肉を込めて、「西側諸国の敵や米国の敵、あるいは彼が特別な便宜を図っている指導者たちに対して、同じように毅然とした態度を示さないのは残念だ」と付け加えた。

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イタリア政府の対応

タヤーニ外相はXでトランプ氏の発言を「重大かつ侮辱的だ」と批判し、6月21~22日に予定していた米国訪問の中止を発表。米国務省も声明で、タヤーニ外相とマルコ・ルビオ国務長官が出席予定だったフロリダ州マイアミでのビジネスカンファレンスが中止となったことを確認した。

イタリア政府内からも批判の声が相次ぎ、カルロ・ノルディオ法相は米伊関係にとって「痛手だ」と述べ、グイード・クロセット国防相は「この手のジョークは誰のためにもならない」と苦言を呈した。

背景と関係の悪化

G7サミット終了時、メローニ氏は「非常に良好な雰囲気」でトランプ氏との間に「軋轢はなかった」と語っていたが、同時に「自身とトランプ氏は共にかなり芯が強い」とも述べていた。サミット中には、二人がソファに座って会話し、トランプ氏がメローニ氏の肩を軽くたたく場面も見られた。

メローニ氏は欧州とトランプ政権の「架け橋」を目指してきたが、中東紛争をめぐり関係に亀裂が生じていた。トランプ氏は4月、ローマ教皇レオ14世の反戦メッセージを批判した際、メローニ氏が教皇を擁護したことに反発。イタリア紙コリエレ・デラ・セラのインタビューで「彼女には驚かされた。勇敢な人だと思っていたが、私が間違っていた」と述べ、「彼女はNATOに関してわれわれを助けてくれない」「核兵器を保有するイランを排除する手助けをしようとしない」と非難していた。メローニ氏はこれに先立ち、トランプ氏の教皇批判を「容認できない」と非難していた。

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