プーチン氏択捉島訪問から1週間、日本政府は対抗措置なく守勢に
プーチン氏択捉島訪問から1週間、日本政府は対抗措置なく守勢

ロシアのプーチン大統領による北方領土の択捉島訪問から20日で1週間となった。日本政府は高市早苗首相が「強く抗議する」と表明したが、2022年2月のウクライナ侵略から続けてきた制裁の強化や、駐露大使の一時帰国・召還などの対抗措置はとっていない。ロシア側は首相の抗議を非難し、自らの正当性を強弁しており、日本の守勢は明らかだ。

民主党政権下では大使が一時帰国

日本政府はプーチン氏が択捉島を訪問した13日、首相が公邸で記者団の取材に応じ、「北方領土は歴史的にも国際法上もわが国固有の領土だ。日本国民の感情を傷つけるものであり、断じて許容できない」と非難。茂木敏充外相もロシアのノズドレフ駐日大使を外務省に呼び出し、強く抗議した。だが、その後はロシア側に対する対抗措置を何らとっていない状況だ。

2010年11月1日の旧民主党政権下でのメドベージェフ大統領(当時)による国後島訪問の際は、前原誠司外相(同)がベールイ駐日露大使(同)を外務省に呼び出して抗議し、翌2日には前原氏が河野雅治大使を一時帰国させると発表した。河野氏はわずか数日の日本滞在でロシアに帰任したため、政権の判断を疑問視する声も上がったが、今回は武藤顕・駐露大使の一時帰国や召還などは行われていない。外務省幹部は「われわれは中国や北朝鮮とも対話をしようと言っている。ロシアと対話を継続していくというのは変わらない」と説明する。

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「弱腰」批判とロシアの認知戦

こうした政府の姿勢を疑問視する声も出ている。国民民主党の玉木雄一郎代表は18日の記者会見で「少なくとも大使の召還、一時帰国は過去のわが国がとってきた政策との整合性を考えてもやるべきだが、何ら動きがない。今の政権の姿勢は弱腰に過ぎる」と語った。

高市政権は5月に経済産業省と外務省の幹部が訪露するなどロシアへの歩み寄りを図ってきた経緯がある。政府高官は「まずは情勢を見守る段階だ」と話すが、ロシアは中国とも連携し、北方領土の不法占拠を既成事実化する認知戦を展開している。手をこまぬいていれば、日本は後れを取ることになりかねない。

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