読売調査で内閣支持率69%に急回復、高市首相に潜む「高転び」リスク
読売調査で内閣支持率69%に急回復、高市首相に潜むリスク

読売新聞の最新世論調査(6月19〜21日実施)で、高市内閣の支持率が前回比5ポイント増の69%に達した。他社調査がおおむね下落傾向にある中、読売調査は突出して高い数値を示している。一方、共同通信調査(同20〜21日)では前回比5.5ポイント減の55.8%で、昨年10月の政権発足後初めて60%台を下回った。

支持率下落の要因と「中傷動画疑惑」

共同通信調査で支持率が下落した主因として、「文春砲」が火をつけた高市国会事務所による「中傷動画疑惑」の追及が効いている。同調査では49.7%が高市早苗首相の説明は不十分だと回答。これまで高市支持の中核とされた若年層(30代以下)の支持率が13.5ポイント、女性の支持率も9.2ポイント下落した。この数字に首相周りは大きなショックを受け、とりわけ木原稔官房長官ら最側近は深刻に受け止め、反転攻勢へ知恵を絞っている。

歴史に学ぶ「高転び」の危険性

なぜ「高転び」にこだわるのか。理由がある。歴史を振り返れば、権力者は支持や権勢が頂点に達したときほど、一転して足をすくわれる危うさを併せ持つからだ。司馬遼太郎の『国盗り物語─後篇 織田信長』(新潮社)では、AIによる概要で信長像とその終焉が次のように記述されている。「彼は権力の座から引きずり下ろされるのではなく、巨大なスケールで天下を掌握しようとした最中に、家臣の謀反という形で突然の終わり(高転び)を迎えます」。

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また、毛利元就・輝元に仕えた外交僧、安国寺恵瓊が天正元年(1573年)に吉川元春家臣の山縣越前守と小早川隆景家臣の井上春忠に宛てた書状(「吉川家文書」)には、「信長の世は、あと五年か三年しか持たないであろう。来年には公家にでもなって、その後は高転びに仰向けに転ばれるだろう」と記されている。その9年後に「本能寺の変」が起き、的中した。

高市流「約束」のおきてと副首都法案

3月には高市首相と維新の吉村代表が会談し、副首都法案は維新が修正を受け入れ、今国会に提出された。高市首相は「約束」を重視する政治スタイルで知られるが、支持率が高いほど、その約束が重荷となるリスクもはらむ。

永田町では、支持率絶頂に潜む「高転び」リスクが現実味を帯びている。読売調査の69%という数字が、真の支持を反映しているのか、それとも一時的なブームなのか。歴史が示すように、頂点は最も危険な位置でもある。

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