16年ぶり自民国交相就任から1年、官邸主導の予算編成が鮮明に
16年ぶり自民国交相就任1年、官邸主導鮮明に

多くの公共事業を担う国土交通省の大臣に、自民党議員が16年ぶりに就いて1年近くが経過した。かつて「族議員」が幅を利かせた巨大官庁では、予算の使い方から他の省庁と同様に官邸主導の強化がうかがえる。

「道路族」の影響力は低下

自民、公明両党が政権復帰した2012年以降、国交相は公明議員が占めてきた。だが昨年10月、公明が政権を離脱して発足した高市政権で、民主党に政権を奪われた09年以来の自民党議員となる金子恭之衆院議員(熊本4区)が就任した。金子氏は衆院国交委員会で筆頭理事を長く務めるなど国交行政に詳しく、地元で発生した熊本地震や千葉豪雨など相次ぐ災害に対応している。

道路やダムなど巨額の公共事業を担当する国交省ではかつて、元自民党幹事長の古賀誠、二階俊博両氏ら「道路族」の大物が予算の差配などに隠然たる影響力を持った。だが小泉純一郎政権の頃から公共事業の削減が加速し、09年度には道路特定財源が一般財源化。族議員の権限は弱まった。

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その後も民主党政権や公明党の大臣が続き、「国交省を応援する自民議員の熱が冷めていった」(自民ベテラン)。関連団体の会合に公明議員は当選1回生も全員呼ばれる中、自民議員は幹部だけということもあったという。

陳情が急増、役所の対応に変化

自民党大臣の復活で、役所との接点は再び増えている。元二階派の自民中堅は「公明党大臣の時は、陳情で大臣に面会できたのは2年に1回だったが、金子大臣になってもう3回も直接要望できた」と話す。

公共事業を担当する局幹部は「局長と次長、審議官で手分けして対応しないと間に合わないくらい、自民党議員からの陳情がものすごく増えた」と述べる。別の省幹部は「応援団が増え、予算を要求しやすくなった面がある」と言う。

官邸主導の強化が浮き彫りに

再び距離が近づいたいま、族議員の力はかつての水準には戻っていない。予算の使い方からは、他の省庁と同様に官邸主導の強化がうかがえる。高市政権の下で、国交省の予算編成にも「高市カラー」を象徴する出来事があったとされる。

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