石破茂氏が打って出た衆院選で自民党が歴史的な大敗を喫した約10日後の2024年11月、海の向こうの米国でドナルド・トランプ氏が大統領選に勝利し、再登板することが決まった。
トランプ氏は25年1月に大統領に就任する。日本政府は、石破氏とトランプ氏との首脳会談に向けて対応を協議した。林芳正官房長官は、①トランプ氏当選から就任前まで②就任日に打ち出すこと③就任から100日間④25年7月の参院選まで、の4期間に分け、何が想定されるか、日本はどう対応すべきかについて整理するよう指示。24年末までには対処方針が決まった。
持論封印、求められた「真の独立国」路線の転換
石破氏がまず求められたのは持論の封印だった。首相になる前から、「アジア版NATO(北大西洋条約機構)」創設や日米地位協定改定などを持論として唱え続け、「日本は『真の独立国』を目指すべきだ」との政治理念を語ってきた。いずれも同盟国・米国と摩擦を生みかねない。
アジア版NATOは、集団的自衛権行使の対象を、米国以外にも広げるほか、安倍政権の集団的自衛権容認の枠すら大きく踏み越えるもので、政府・自民党内でも支持する声は少ない。地位協定の改定も、米国との交渉はハードルが高い。
外相・岩屋毅氏の起用と会談への布石
外相に起用された岩屋毅氏は…



