日本銀行の高田創審議委員が来道し、2日、秋元克広・札幌市長や道内の経済団体のトップらと金融経済懇談会を開き、意見交換した。これを受け、道内経済の課題について「価格転嫁の遅れが、供給を改善する妨げになっている。価格転嫁を進めて賃金上昇につなげていくことが重要だ」と指摘した。
懇談会の内容
懇談会は冒頭を除いて非公開で行われた。新たな成長分野の半導体、宇宙関連、GX(グリーントランスフォーメーション)投資などの取り組みが話題に上がったという。
記者会見での発言
意見交換後、札幌市中央区で開かれた記者会見で高田氏は、物流費を含めたコスト上昇に対する価格転嫁の遅れと供給改善への影響を指摘。付加価値の向上に向けた行政の施策や金融機関による資金繰り支援策について触れ、「こうした取り組みを継続しつつ、価格転嫁を進めて賃金上昇につなげていくのが重要だ」との認識を示した。
金利上昇への対応
市場金利上昇については、懇談会で「日銀に対しては、物価や金利が上昇する中で、地方経済の実情に目を配ってもらい、その中で適切に対応してほしい」との声があったと紹介。その上で、「金融システムの安定を確保するとともに物価の安定を実現するため、北海道経済により目配りしながらサポートしていきたいと改めて思った」などと述べた。
道内で進んでいる先端半導体企業の進出やデータセンター、省エネ発電施設といったGXについては「推進に前向きな官民の連携が重要であり、北海道経済の可能性に期待したい」と話した。



