自民党は、政治資金規正法の改正に向けた企業・団体献金の扱いについて、党内調整が難航している。複数の党関係者への取材で明らかになった。企業・団体献金を禁止すべきだとする意見がある一方、経済界との関係を重視する議員からは慎重な声が相次いでおり、今国会での法改正成立は不透明な情勢だ。
企業献金禁止論と慎重論の対立
自民党内では、政治資金の透明性を高めるため、企業・団体献金を原則禁止すべきだとする「改革派」の議員グループが主張を強めている。一方で、長年企業献金に依存してきた党の資金調達構造を変えることへの抵抗感や、経済界とのパイプを維持したいとする「慎重派」の議員も根強く、意見の隔たりは大きい。
党幹部の一人は「企業献金を全面禁止すれば、党の活動資金が大幅に減る。代替となる公費助成の拡充など、セットで議論する必要がある」と述べ、拙速な決断に否定的な考えを示した。
政治資金規正法改正の行方
岸田文雄首相は、政治資金規正法の改正を「政治改革の核心」と位置づけ、今国会での成立を目指す方針を示している。しかし、党内調整の難航に加え、野党側も企業献金の全面禁止を求めており、与野党間の溝も埋まっていない。
公明党の幹部は「自民党内の議論がまとまらない限り、与党としての法案提出は難しい」と指摘。専門家からは「企業献金の扱いは政治改革の試金石。自民党がどこまで踏み込めるかが問われている」との声が上がる。
今後の焦点
自民党は今週中にも党内の意見集約を図る方針だが、関係者は「結論は先送りされる可能性が高い」と語る。政治資金規正法改正の行方は、岸田政権の改革姿勢を占う試金石となりそうだ。



