国主導で常設協議体新設、ラグビーW杯や冬季五輪招致へ「オールジャパン」体制
常設協議体新設、ラグビーW杯や冬季五輪招致へ

文部科学省は、大規模な国際競技大会の招致に向け、国と日本オリンピック委員会(JOC)、競技団体や地方自治体で構成する常設の協議体を新設する。各国との競争を勝ち抜くため、関係団体間の連携を強化する狙いがある。2035年のラグビーワールドカップ(W杯)や、将来的な冬季五輪・パラリンピックの国内開催を見据え、戦略的に招致活動を展開したい考えだ。

常設協議体の概要と狙い

複数の政府関係者によると、スポーツ庁が2027年度予算の概算要求で、招致・開催支援の関連経費として約5億円を計上する見通し。新たな協議体は常設とすることで、国の積極的な関与を明確にする。

協議体には、スポーツ庁やJOCのほか、国内の五輪種目の競技団体や日本パラスポーツ協会、開催候補地となる自治体などが参加し、「オールジャパン体制」を想定している。2035年のラグビーW杯は来年に開催国が決まる予定で、早期に体制構築を図る必要があると判断した。

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情報交換とロードマップ作成

関係者は定期的に情報交換を行い、大会招致に向けた構想や中長期的なロードマップ(工程表)の作成に取り組む。海外の招致活動の分析や大会開催のノウハウなどを共有し、国際競技団体との連携強化や招致に関わる人材育成も進める。

従来の課題と共同開催への対応

従来の招致活動では、競技団体や自治体が主導して手続きを進め、国民や市民の理解が得られず招致失敗の一因と指摘されてきた。JOCが札幌市と招致を目指した2030年以降の冬季五輪は、市主導の活動に限界が表面化するなどして2023年に招致活動を停止した。JOCが昨年まとめた検証結果では、将来的な招致に向け、「自治体や競技団体との連携を強化」することが必要と結論づけられた。

近年は複数都市による共同開催も増加傾向で、スポーツ庁は海外の先行事例に関する調査にも乗り出す。今年2月のミラノ・コルティナ冬季五輪や、6~7月のサッカーW杯北中米3か国大会のように、複数都市に分散する開催方式が広がっている。単独開催に比べ、コスト負担が軽減されるメリットがある。スポーツ庁の調査結果は新設する協議体に共有され、共同開催での招致活動にも対応できる体制整備を進める方針だ。

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