改正案が衆院を通過、参院審議へ
皇室典範改正案は、衆院本会議で圧倒的賛成多数により可決され、週明けから参院での審議に移る。この改正案は、皇族数確保を目的として、女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する措置や、養子縁組による旧宮家出身の男系男子の皇族化などを柱としている。
世論調査が示す国民の懐疑
しかし、毎日新聞が6月20~21日に実施した全国世論調査では、改正案の核心である「養子の子孫が皇位継承権を持つこと」について、反対が34%で賛成(23%)を上回り、さらに「わからない」が41%と最多を記録。国民の理解が進んでいない実態が浮き彫りとなった。
一方、女性天皇への賛否については、「女性天皇に賛成で、女系天皇にも賛成」が40%、「女性天皇賛成だが女系天皇には反対」が33%で、合わせて73%が女性天皇容認派という結果に。また、女性皇族の身分保持案には賛成60%、反対12%と高い支持を得た。
元宮内庁長官の発言が影響か
羽毛田信吾元宮内庁長官は、小泉政権下の有識者会議で女性・女系天皇を認め、長子優先の継承順を提唱した人物であり、今後の世論形成に影響を与える可能性があると指摘されている。
参院審議でくすぶる波乱要因
週明けからの参院特別委での審議に加え、15日には今国会2回目の党首討論が予定され、14日には衆参両院で予算委集中審議も可能性がある。野党は高市首相の答弁次第で態度を硬化させる恐れがあり、自民党の国対担当者は「なお混乱要因は残っている」と語る。改正案の参院採決は会期末前日の16日になる見通しで、短期延長の可否も含めて波乱の火種がくすぶっている。
自民党長老は「政府は成立後も、『国民から親しまれる皇室』を維持するために国民への説明に注力する必要がある」と述べ、今後の政府の説明責任を強調した。



