LINEヤフー会長の川邊健太郎氏が、プレジデントの公式YouTubeチャンネルで公開した「経営者列伝」動画において、自身が考える「すごい経営者の3つの条件」を明かした。川邊氏は、ソフトバンクグループ創業者の孫正義氏を「世界最高のいかがわしい経営者」と評し、その真意を語っている。
孫正義氏を「いかがわしい」と評する理由
川邊氏は、孫正義氏の経営手法を「いかがわしい」と表現した。これは、孫氏が常に常識を超えた大胆な戦略を打ち出し、一見すると怪しく見えるが、結果として世界有数の投資家・経営者として成功していることを指す。川邊氏は、孫氏のような起業家精神とリスクテイク能力が、優れた経営者には不可欠だと強調した。
動画では、川邊氏が自身の経営者としての歩みも振り返った。1995年、青山学院大学在学中にインターネットベンチャー「電脳隊」を起業。2000年にヤフーに事業を売却し、Yahoo!モバイル担当プロデューサーとして入社。その後、2012年に副社長COO、2018年に代表取締役社長、2023年には代表取締役会長に就任した。現在は、X(旧Twitter)で「経営者列伝」を連載し、フォロワー10万人を超える人気を博している。
すごい経営者の3つの条件とは
川邊氏は、すごい経営者に共通する3つの条件として、第一に「圧倒的なビジョン」、第二に「実行力」、第三に「人を巻き込む力」を挙げた。特に、ビジョンは単なる夢ではなく、現実を変える力を持つものでなければならないと指摘。ユニクロの柳井正氏を例に「真面目に国を憂いている」と評し、そのビジョンの大きさを称賛した。
また、オイシックスの高島宏平氏については「生鮮品でEコマースをやる狂気」と表現。在庫リスクが大きい生鮮品のネット販売に挑戦する姿勢を評価した。楽天の三木谷浩史氏については「あえて偽悪者を演じている」と分析し、楽天モバイルを黒字化させたマッチョな経営スタイルを紹介した。
サイバーエージェント・藤田晋氏の組織文化
川邊氏は、サイバーエージェントの藤田晋氏についても言及。「キラキラ女子をギラギラ女子に変える組織文化」と表現し、同社が若い女性社員を積極的に活用し、成果を出させる仕組みを解説した。川邊氏は、優れた経営者は社員の潜在能力を引き出すのが上手いと述べた。
動画の後半では、川邊氏が「経営者マニア」として他社のビジョンを諳んじる癖があることを明かし、経営者の後継者問題についても議論。起業家精神は一般の人にも必要かという問いに対し、川邊氏は「変化の激しい時代には、誰もが起業家的な考え方を持つべきだ」と答えた。
川邊氏の別荘サウナと経営哲学
動画の休憩タイムでは、川邊氏が館山の別荘にサウナを作った理由を語った。彼は、サウナを通じてリラックスし、アイデアを練る時間を大切にしているという。このエピソードからも、川邊氏のワークライフバランス重視の経営哲学が垣間見える。
川邊氏は現在、日本IT団体連盟会長も務め、起業家、経営者、猟師、漁師の「4足の草鞋」を履く異色の存在。その多様な経験が、独自の経営観を形成している。
この動画の前編「経営者と起業家の『決定的違い』 事業が失敗したとき孫正義ならどうする?」も公開中。川邊氏の経営者列伝は、X(@dennotai)でも連載中で、多くのビジネスパーソンから支持を集めている。



