13日の参院本会議で、選挙に関する偽情報の拡散や誹謗中傷を防ぐためのSNS対策を盛り込んだ改正公職選挙法と改正情報流通プラットフォーム対処法(情プラ法)が、与野党の賛成多数で可決、成立した。これらの法律は、SNS事業者に対し、選挙における偽情報の悪影響を抑制する措置を求める内容で、施行日は2027年3月1日、来春の統一地方選にも適用される。
改正公職選挙法の主な内容
改正公職選挙法では、インターネット上に候補者に関する偽情報を公開する行為を「選挙の公正を害することがないようにしなければならない」と規定。特に、人工知能(AI)を用いて作成された候補者の画像や動画で、実際に撮影されたと誤認される恐れがあるものについては、AI生成であることを明示する義務を課す。これにより、ディープフェイク技術を使った選挙妨害を防ぐ狙いがある。
改正情プラ法の義務と課題
改正情プラ法は、YouTubeやX(旧Twitter)などのSNS事業者に対し、偽情報や事実を歪曲する情報への「必要な措置」を求め、実施した措置の内容を年1回公表するよう義務づける。「必要な措置」の詳細は総務相が今後策定する指針で示され、改正法の付帯決議では、収益化の停止措置やAI生成コンテンツの表示機能の実装などが例示されている。しかし、事業者への罰則は設けられておらず、どの措置を採用するかは各事業者の判断に委ねられるため、実効性が課題となる。
今回の法改正は、2025年の参院選で立候補予定者が有権者と握手する傍ら、陣営スタッフが「SNSで拡散OK!」と書かれた看板を掲げるなど、選挙とSNSの関係が注目される中で進められた。与野党は来春の統一地方選に向けて、偽情報対策の実効性を高めるため、今後も議論を続ける方針だ。



