防災の日に、自然災害の猛威とどう向き合うか考えたい。8月30日は福井県で記録的な豪雨となり、レベル5大雨特別警報が発表された。レベル5の大雨は千葉県や石川県などで起きたばかりで、立て続けに列島を襲っている。線状降水帯や前線の影響で猛烈な雨が降り、家屋の浸水や道路の冠水による車の立ち往生が相次いだ。激甚化する水害は大きな脅威である。
相次ぐ災害と日本の地殻構造
7月の熊本地震は10年前の地震でずれた活断層の割れ残りが動いた。南海トラフ、千島海溝の巨大地震や首都直下地震に加え、全国各地にある活断層のリスクを突き付けられた。
災害の多くは日本の気候や地殻構造と深い関係がある。その仕組みを知り、防災の重要性を改めて認識する必要がある。日本に停滞する前線に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込むと、大雨になりやすい。今回の北陸は秋雨前線が原因だった。線状降水帯が発生すると災害の危険性が急激に高まるが、正確な予測は難しい。台風への警戒も必要だ。
一方、日本列島は大陸の岩盤の下に太平洋側から海底が沈み込む場所にある。岩盤にたまったひずみが限界に達すると沿岸部で大地震が起きる。内陸では活断層の地震が発生するが、いずれも予知はできない。日本で暮らすことは、災害とともに生きることだと肝に銘じなければならない。
激甚化する水害と防災の限界
熱中症も、もはや災害と言っていい。戦後は死者が千人を超える水害が頻発したが、高度成長期に河川やダムが整備され被害は激減した。だが近年は地球温暖化で極端な大雨が多発し、洪水のリスクが再び高まっている。地震対策では建物の耐震化や防潮堤の整備が進んだが、東日本大震災のような想定外の事態も起こり得る。
減災はハードだけでは限界がある。重要なのは国民の防災意識の向上だ。津波や洪水、土砂災害は早期避難が生死を分ける。状況によっては避難所に行くことが危険な場合もある。近隣のビルや、自宅の上階や斜面から離れた部屋など、すぐに行ける最も安全な場所を把握しておきたい。
世界一の防災意識を
日本は世界で最も災害が多い国の一つだ。防災意識も世界一でなければならない。自分の命は自分で守る覚悟を持ち、日頃からの備えが大切である。



