トランプ氏、トルコ出国時の極秘機体変更を認める 記者ら反発
トランプ氏、トルコ出国時の極秘機体変更を認める

ドナルド・トランプ米大統領は11日、暗殺への脅威を理由に極秘に大統領専用機から別の機体に乗り換えていたとする前日の報道について、事実だったと認めた。

極秘の機体変更とその経緯

米紙ワシントン・ポストは10日、7月に訪問したトルコからの帰国時に、あらかじめ発表されていた大統領専用機とは異なる航空機を利用してトルコを出国していたことが分かったと報じていた。

トランプ氏は報道陣のぶら下がり取材に対し、「別の便、別の機体に乗ってほしいと言われた。安全性は同じだが、彼らがそうしろと言うのでそうした。私は彼らの言う通りにするまでだ」と語った。「何らかの脅威があったのだろう。私自身はそれについて深く尋ねはしなかった」

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トランプ氏はカメラマンや報道陣の前で堂々と大統領専用機に乗り込んだが、その後にケータリング用のコンテナに乗り込み、近くに待機していた米空軍の要人輸送機C-32Aへと移動した。AFPが撮影した当時の写真では、機体近くのケータリングおよび物資搬入用コンテナが確認できた。

報道陣の反発と懸念

ポスト紙の10日の報道によると、トランプ氏だけが秘密裏に別機へと移動しており、同行していた記者団や側近らはイランの攻撃のリスクにさらされた状態のまま、大統領専用機(エアフォースワン)でトルコを飛び立ったという。

トランプ氏は「実際のところ、私が乗った機体のほうが危険だったと思っている。なぜなら、彼らが狙うとすればそっちの機体だろうからだ」と述べた。また、「影響力のある大統領には常に多くの脅威がつきものだ」とし、「正直言って何も心配していない。何があろうと『どうにでもなれ』という私の姿勢はご存じの通りだ」とも付け加えた。

しかし、一部の報道陣からは、無断で「囮(おとり)」とされたことに怒りの声やホワイトハウスによる偽装工作や連絡不備に対する不満の声が上がった。

携帯式対空ミサイルの脅威か

一方、ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、イスラエルがエアフォースワンに対する携帯式地対空ミサイルによる攻撃の可能性について、米国にブリーフィングを行っていたと報じた。同紙によると、マルコ・ルビオ国務長官をはじめとする政府高官やスタッフらが同機に残されていたという。

同行記者団が発信した原稿には、離陸時に窓の日よけを下げるようシークレットサービスから指示があったと記載されている。これは紛争地帯以外では極めて異例の指示だった。

窓の日よけを下げるよう求めた理由についてトランプ氏は当時、「われわれが相手にしている不快な悪党どものせいで、危険なフライトになっているからだ」と答え、「私が死ぬ時は、君たちも一緒だ。だろ?」と述べていた。

民主党のチャック・シューマー上院院内総務は11日、「大統領に対するイランの脅威と、同氏をトルコから退避させるために講じられた並々ならぬ措置」について議会へ報告(ブリーフィング)を行うよう要求した。

過去にもあった乗り換え

トランプ氏の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議への外遊をめぐっては、カタールから贈呈された新型大統領専用機で現地に到着した時点ですでに物議を醸していた。同機には対ミサイル防衛システムなどの安全対策が準備されていなかったと報じられ、従来のエアフォースワンが急遽用意された。

トランプ氏は当時、米軍兵士が見学できるよう新型機を先発させ、自身は従来のエアフォースワンを使用したと主張していた。英国からの帰路では、再び新型機に乗り換えた。

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これまでにも、同様の「乗り換え」はあった。2000年には、ビル・クリントン大統領(当時)がインドからパキスタンに移動する際、直前に大統領専用機を乗り換えたことがある。この時には、シークレットサービスが乗った囮機が使用された。