外相の中東訪問 海峡の安定化へ連携を強めよ
外相の中東訪問 海峡の安定化へ連携を強めよ

米国とイランの戦闘終結に向けた協議は進展せず、交渉期限が過ぎた。エネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡の事実上の封鎖は続き、世界経済の混乱は深まっている。

日本は中東から石油などの恩恵を受け、各国との関係も良好だ。海峡の安定化に向け、連携を強めて事態の打開に努めるべきだ。

サウジやオマーンとの連携確認

茂木外相が、サウジアラビアとオマーンを訪れた。サウジ外相との会談では、ホルムズ海峡の自由で安全な航行の確保が重要との認識で一致し、「日本を含む国際市場へのエネルギー供給を確保する」との発言を引き出した。

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日本は原油の9割を中東から調達してきた。ホルムズ海峡が封鎖状態になってからも、6割を依存する。茂木氏が、米国とイランの双方に影響力を持つサウジ高官と対面で緊密な関係を維持していくことを確認した意味は大きい。

通航料徴収の動きに懸念

ホルムズ海峡の管理を巡り、イランとオマーンが交渉中だが、イランはサービス料の名目で通航料を徴収しようと画策している。

茂木氏はオマーン外相に、「追加的費用のない形での自由で安全な通航が重要だ」と伝えた。オマーン側は「国際法に則った形で決定されるべきだ」と応じた。

国際法上、国際海峡での通航料徴収は認められていない。日本政府は関係国と連携してオマーンを後押しし、無料通航を維持していかなければならない。

紅海やイエメン情勢への対応

ホルムズ海峡の代替輸送路となる紅海の海峡も情勢が不安定だ。イエメンの反政府勢力フーシは、船舶を繰り返し攻撃している。

茂木氏は、イエメン暫定政権トップともサウジで会談した。イエメン国内でフーシなどとの紛争が続いているため、暫定政権はサウジに拠点を移している。

会談で茂木氏は、フーシを強く非難するとともに、イエメン暫定政権を支援する考えを示した。

日本は2008年以降、フーシに対処するイエメンの沿岸警備隊の能力強化に関わってきた。

湾岸諸国に対して、日本の技術力を生かしたインフラ整備支援を強化していくことも不可欠だ。

乏しい水資源を補う海水淡水化プロジェクトや、ペルシャ湾と紅海を結ぶパイプライン建設などを着実に推進することにより、信頼関係が一層強まろう。

日本はイランとも良好な関係を築いてきた。高市首相や関係閣僚が、直接の訪問や国際会議の場で会談し、イラン側に戦闘終結とホルムズ海峡の封鎖解除を働きかけることも必要ではないか。

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