横浜市の山中竹春市長のパワーハラスメントが第三者調査で認定された問題をめぐり、市議会総務委員会では14日も市長本人への質疑が行われた。山中市長は謝罪を重ね、「信頼回復する時間をいただけないか」と続投の意思を示したが、市議会(定数86)では辞職を求める動きが一気に加速した。
3会派が辞職を申し入れ
委員会後、2025年の市長選で山中市長を支援した自民(31人)、公明(15人)、立憲民主(9人)の3会派は、辞職を求めて市長本人に申し入れをした。うつむきながら団長たちから申し入れ内容を聞いた市長は「こうした判断をさせたことをおわびする」とし、支持者らへの説明を経て自身の今後について考えると話した。
2日間の市長本人への質疑が終わったが、市議会には失望が広がった。報告書の内容を「すべて認める」としながらも、個別のパワハラの詳細に話が及ぶと、「記憶・認識がない」とする発言や、「イエス・ノー」の明言を避けたり、同じ内容を繰り返したりする答弁が目立ち、質疑中に「不誠実だ」とも指摘された。
他の会派も辞職要求に動く
日本維新の会(8人)は同日に声明を発表し、「不信任決議案提出に向けて他の会派に呼びかける」とした。共産(5人)も市長の辞任を求める声明を出した。国民民主(6人)の小粥康弘団長も「辞職を求めているのは当然。議会全体で一枚岩で厳正な処分を求めていくことが必要」と話した。一部では、強い権限を持つ百条委員会を設置して全容解明すべきだとの声も上がる。
申し入れ後に取材に応じた立憲の大岩真善和団長は「報告書を詳細に読んで、これを認めて(市長の)仕事を続けていただくわけにいかないと思っていた上に、議会答弁でも信頼が得られなかった」と話した。これまでに評価してきた政策もあったとした公明の斉藤伸一団長も「人権感覚というものがベースとなっての政策が何より大事だ」と語った。
今後の見通し
山中市長は2日間の質疑で、「自分が招いた問題なので自分で解決したい」と続投の意向をにじませてきた。総務委員会後の記者会見でも、自身のこれまでの子育て政策などを例に挙げ、「市民の喜ぶ声を聞きたい」などと話した。
今後、市長自らが辞職を申し出ない場合、9月9日から始まる9月議会で不信任決議案が提出される公算が大きい。市議の3分の2以上が出席し、出席者の4分の3以上で可決されれば、市長は10日以内に市議会を「解散」するか、自身の「失職」を選ばなくてはいけない。市議会が解散されれば市議選となる。



