東京都は24日、自殺対策関連の補助金を不正に受給していたとして、NPO法人「再チャレンジ東京」(東京都新宿区)に約3780万円の返還を請求したと発表した。同法人は今年1月に破産が完了しており、補助金の返還見込みはないという。
不正受給の内容と発覚の経緯
不正があったのは、地域の実情に応じた相談体制や啓発活動を推進する「地域自殺対策強化補助事業」など。事業は平成27年度から都が実施している。同法人はこの事業のほか、令和2~5年度に実施した「新型コロナウイルス感染症自殺防止対策事業」を活用し、相談窓口や出前授業などを実施していた。
都によると、同法人は相談窓口や出前授業の実施回数や人件費の水増しに加え、作文コンクールの審査員に実際には支払っていない謝礼金の架空の領収書を提出するなどして、不正に補助金を受給。都は平成30年度~令和5年度までに同法人に約3780万円を交付していた。
発覚のきっかけは、都職員が視察した際に、窓口の相談員から聞いた実施回数と申請件数に大幅な差があったことだった。
法人の説明と都の対応
同法人は都の聞き取りに対し、不正受給を認めたうえで「団体の持ち出し分を埋めるためで、私腹を肥やしたわけではない」などと説明しているという。
都の担当者は「これまで視察を行ってきたが、早期に覚知できなかったことは遺憾。再発防止に努める」と述べた。



