秋元札幌市長、4選不出馬を表明「若い世代にバトン」
秋元札幌市長、4選不出馬を表明「若い世代にバトン」

次期札幌市長選を巡り、秋元克広市長(70)は2日、札幌市内で記者会見し、「来春の市長選には出馬せず、任期満了をもって退任することとした」と述べ、4選不出馬を表明した。

秋元氏は「ジェットコースターのような12年だった」と振り返り、就任以来、食を中心とした観光振興や地域経済力の強化など「稼げる街づくり」に取り組んできた。一定の成果を上げる一方で、胆振東部地震やコロナ禍など未曽有の事態も経験した3期を万感の思いで振り返った。

「若い世代にバトンを渡したい」

秋元氏は夕張市出身。北海道大卒業後、1979年に札幌市役所に入庁し、南区長や副市長を歴任した。2015年の市長選に上田文雄・前市長の後継として当時の民主党などの推薦を受けて出馬し、自民党の推薦候補を破り初当選した。再選を目指した2019年市長選からは立憲民主党の推薦に加え、自民党や公明党の支持も得る「オール与党」態勢で臨んだ。

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就任後は手堅い行政運営を手がけ、都心の再開発や、高速道から都心部へのアクセスなど広域交通網の見直しに尽力。近年はGX(グリーントランスフォーメーション)や半導体、AI(人工知能)など新たな産業の集積にも取り組み、「まいた種から芽が出始めている。一定の方向性を示すことができた」と語った。

一部の市議や支援者らからは4期目に期待する声も上がっていたが、秋元氏は「今の取り組みが花開くには10年ほどかかる。次の10年を着実に進めるため、若い世代にバトンを渡したい」と不出馬の理由を述べた。

後継候補を巡る動き

この時期に表明したことについて「次期市長選への出馬を検討する若い世代が活動しやすいように」と説明した秋元氏。次の市長には「いろいろな人と協働しながら、一つのものをつくっていける人であってほしい」と希望を語った。

市長選を巡っては、ITシステム開発会社社長の入沢拓也氏(46)が無所属で立候補を表明。前衆院議員の荒井優氏(51)も8日に会見を開いて出馬を正式表明する見通しだ。自民党と共産党も独自候補の擁立を目指している。

秋元氏は後継候補の指名について、「それぞれ、どんな街づくりを考えているのか分からないので」としながらも、「誰でも良いわけではない。ふさわしい人がいれば応援することもあり得る」と語った。

一方で、秋元氏のある後援会幹部は「荒井氏が事実上の後継候補になるだろう。秋元氏もどこかのタイミングで応援する意向を公表するつもりのようだ」と明かす。

関係者によると、秋元氏は不出馬の意向を固めた昨年から後継候補探しを始めていたという。背景には、2003年市長選で現職が後継候補を指名せずに新人7人が出馬し、政令市で初となる再選挙が行われた経緯がある。関係者は「秋元氏は市職員として再選挙を経験し、混乱を避けるためにも後継を指名したいと以前から話していた」と明かす。

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