ロシアのプーチン大統領は12日、ロシアが不法占拠する北方領土について、領土問題は「第二次大戦の結果により生じた現実として国際文書で決着している」と述べ、北方領土の帰属がロシアに変更されたとする従来の立場を改めて表明した。一方で、ロシアは平和条約の締結に向けた方策を探る用意があるとも表明した。
サハリン訪問で発言
プーチン氏は同日、極東サハリン(樺太)州ユジノサハリンスクを訪問し、露太平洋艦隊の軍事演習を視察。艦隊司令官らとの会合での発言を露大統領府が発表した。
北方領土問題は「解決済み」だとするロシアの立場を強調し、日本は返還要求を取り下げるべきだと主張した形だ。
アジア太平洋の脅威と日本の政策批判
プーチン氏はまた、アジア太平洋地域について「紛争の恐れが高まっている」と主張。「北大西洋条約機構(NATO)が浸透し、新たな軍事・政治ブロックが形成され、新兵器の配備や配備計画が進んでいる。これはロシアに脅威を与えている」と述べた。日米防衛協力の強化などを念頭に置いているとみられる。
プーチン氏は日本政府の対露政策にも言及。日本はウクライナ侵略を口実としてロシアに一方的な制裁を科したほか、ロシアを「脅威」だと名指ししていると非難した。また、安倍晋三政権時代などかつては日露間に「建設的な関係」があったものの、現在の日本は「(反露的な方向に)立場を変えた」とも指摘した。



